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燃えにくく、重さも半分の太陽電池モジュールシリコーンゴム封止材で実現(2/2 ページ)

» 2016年09月06日 13時30分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]
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長期信頼性評価試験もクリア

 試作モジュールによる長期信頼性評価も実施。耐衝撃強度を評価する鋼球落下試験*1)では、従来型モジュールではセル割れが見られ出力が初期値の87%に低下したが、試作モジュールでは「鋼球落下の衝撃により局所的にわずかな暗所部が見られるが、出力の低下はほぼ見られなかった」(産総研)。

*1)鋼球(直径38mm、重さ約225g)を高さ1mからモジュールの表面に合計3回落下させる内容

従来型モジュール(上)と開発した新モジュール(下)の鋼球落下試験前後の相対出力とエレクトロルミネセンス画像 (クリックで拡大) 出典:産業技術総合研究所

 40cm角のモジュールを用いた荷重試験では、モジュール表面へ約88kgの荷重(圧力で約5400Paに相当)をかけても試験後にセル割れによる出力の低下が見られなかったとする。さらに、高温・高湿条件下での長期信頼性を評価するために、温度85℃、湿度85%の条件下で高温・高湿(DH)試験も実施。3000時間のDH試験終了時点でも出力を維持したという。

太陽電池の新たな用途を開拓か

 これらの評価結果から「試作した太陽電池モジュールは太陽電池の新たな用途での利用や、設置・利用法の多様化の可能性を示すものと考えられる」(産総研)と結論付ける。

 産総研は「電気自動車などの車載用太陽電池モジュールや、住宅の屋根材・建材一体型、外壁面へ設置できる太陽電池モジュールとしての用途を想定し、モジュールサイズや構造、部材の最適化、必要な信頼性試験などを、製造企業などとも協力して実施していく予定」とコメントしている。

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