Intelは2018年6月21日(米国時間)、同氏の辞任を発表。過去にIntel社員と合意の上で親密な関係にあり、それがIntelの社内規定に違反したとした。Robert Swan氏が暫定的なCEOに就任している。
IntelのCEO(最高経営責任者)、Brian Krzanich氏の突然の辞任発表は、Intelにとってだけでなく、技術コミュニティーや金融業界にもショックを与えた。
Intelは2018年6月21日(米国時間)、同氏の辞任を発表。過去にIntel社員と合意の上で親密な関係にあり、それがIntelの社内規定に違反したとした。
Intelは、米国シリコンバレーで展開されている「#MeToo」運動を促している悪しき慣習を持つ企業とは異なり、慎重な人事と多様性の方針がしばしば業界のゴールドスタンダードと見なされる、成熟した企業である。従って、IntelがKrzanich氏に一切の言い訳を許さなかったことや、辞任の再考を求めなかったことには誰も驚かなかった。
Intelの発表にある「Krzanich氏と社員の関係」については、数年前に終わったとされる一方で、まだ続いているとも、まことしやかにささやかれている。報道機関からの問い合わせに対応するためにIntelが雇用した社外の機関は、EE Timesの質問にまだ回答していない。
なお、今回の発表は、Intelの事業にほとんど影響しないようだ。Tirias ResearchのJim McGregor氏は、Krzanich氏の辞任を承認することは、Intelの取締役会にとっては“容易な決定”だったと考えているようだ。この辞任によってIntelは新たな方向へ舵を切ることができるだろうとMcGregor氏は考えている。
なお、Robert Swan氏が暫定的なCEOに就任した。同氏は、eBayのCFO(最高財務責任者)などを経て2016年にIntelに入社。Intelの取締役会は、内外からCEOの人選を開始したと発表している。McGregor氏は、「Intelには2つの選択肢がある。最も簡単なのは、IntelのエグゼクティブをCEOに昇進させることだ。もう1つは、社外からのフレッシュな人材を雇用するという方法だ」と述べる。
Intelの会長であるAndy Bryant氏は、「Krzanich氏がIntelに多大な貢献をしたことに、感謝している」との声明を発表した。
今回の辞任を受けて、Intelの株価は約2%下落した。しかし、ウォール街のアナリストらは特に下落を重要視していない。Intelは2018年第2四半期(4〜6月期)の売上高予測について、当初の163億米ドルから、169億米ドルに上方修正している。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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