GLOBALFOUNDRIESは当面の間、14nm/12nmプロセスの強化と、FD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレーター)の生産能力の拡充に注力する。
同社は、FinFETプロセスに、RF機能の他、MRAMなどの埋め込みメモリを追加する他、性能とリーク電流の改善を図っていくとする。その他、22nm FD-SOIプロセスの生産能力を拡大し、12nm FD-SOIプロセスの開発を進めながら、同プロセスを用いて埋め込みメモリなどを製造するパートナーを確保していく。中国・重慶市政府と合弁で工場を建設する計画については変更しない。
Caulfield氏は、「今回の決断は、当社にとって転換点となるだろう」と述べる。「このままでは2019〜2020年にかけて投資が増加する一方だったが、今回の決断により2019年にはかなりのフリーキャッシュフローが生み出される予定だ。2020年には、それを競争力に変えられるとみている」(同氏)
Gwennap氏は、最先端のFinFETプロセスの開発においてTSMCの後塵を拝してきたGLOBALFOUNDRIESにとって、今回の動きは前向きに捉えてよいとみる。「GLOBALFOUNDRIESには、7nmプロセスの顧客が1社しかいなかったので、工場を立ち上げるのは理にかなっていなかった。このままでは、研究開発を続けるための十分を利益を得ることは難しかっただろう。FD-SOIとRFに注力することは、コスト構造を維持し、ファウンドリー業界での生き残りを可能にするはずだ」と分析した。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
製造装置の国産化を加速する中国
半導体プロセスの微細化は利益につながるのか
EUV、5nm付近でランダム欠陥 imecが報告
ムーアの法則から離れることで、より自由に
ファウンドリー業界の覇権を握り続けるTSMC
量産に向けた「EUV」の導入、最終段階へCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング