Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス、以下Mouser)は2019年5月23日、東京都内で記者会見を開催し、同社の業績や戦略について説明した。
Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス、以下Mouser)は2019年5月23日、東京都内で記者会見を開催し、同社の業績や戦略について説明した。
Mouserは、製品の設計プロセスにおいて、製品コンセプトの考案から回路設計、プロトタイプの作成、量産向けの再設計まで、量産に至るまでのプロセスに携わるエンジニアにフォーカスしている。
Mouserの社長兼CEOを務めるGlenn Smith氏は、「われわれは、設計という仕事を、“段階を踏んで行う連鎖的な活動”、つまり“デザインチェーン”と呼ぶべき活動と見なし、そのデザインチェーンにおける各段階に向けて、異なる戦略を立ててきた。それぞれの段階に携わるエンジニアたちの視点と要求が異なるからだ」と説明する。
2018年の売上高は19億米ドル。業績は過去10年間、右肩上がりで伸び続けてきた。しかも、その成長率は年々大きくなっている。例えば、2014年から2017年の3年で売上高が4億200万米ドル増加したが、2017年から2018年のわずか1年で5億5000万米ドル売上高が増加している。Smith氏によれば、購入者数、出荷製品数など、いずれの項目も伸びているという。
Mouserでグローバル・サービス&セールス担当シニアバイスプレジデントを務めるMark Burr-Lonnon氏は、2018年の業績について特筆すべきは組み込みセンサーと受動部品の出荷が増加したことだと述べる。「組み込みセンサーは前年比で46%伸びた。受動部品も58%増だった」(同氏)。Mouserは、成長の背景にはIoT(モノのインターネット)があると説明する。「エンジニアたちは、スマートホームや自動運転を含め、今後IoTをどう実装していけばいいのかということを真剣に考えている」(Mouser)
売上高の増加を地域別に見ると、日本を含むアジアが最も大きいという。アジア太平洋地域における売上高の比率は中国が45%と他を圧倒しているが、日本は11%で2位につけている。Burr-Lonnon氏は「2018年における日本の成長率は前年比で51%増。2019年は、ここまではいかないかもしれないが、引き続き堅調な伸びを予測している」と語る。
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