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» 2019年09月26日 11時30分 公開

Huaweiの5Gスマホ、HiSiliconの部品のみで5割を構成製品分解で探るアジアの新トレンド(42)(3/3 ページ)

[清水洋治(テカナリエ),EE Times Japan]
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3社の5Gチップを比較する

 弊社は、5Gに関わるパワーアンプまで含めて全チップの開封を行った。

 表1は、HiSilicon、Samsung、Qualcommのベースバンドプロセッサを開封した様子である。詳細は掲載しないが、全チップとも配線層を剥離し、内部機能を明確にした上で機能判定やプロセスを判定し、コスト計算なども行ってデータを作成している。全てのベースバンドプロセッサは内部に巨大なDRAMを持っているが、実装の仕方はいずれも異なっている。もちろん、これにはちゃんと理由があるのだが、ここでは割愛する(興味のある方は、ぜひテカナリエレポートを読んでいただきたい……!)

表1:HiSilicon、Samsung、Qualcommの5Gベースバンドプロセッサの比較 出典:テカナリエレポート(クリックで拡大)

 図4は、弊社で開封した5Gスマートフォン3機種に搭載されている、3社の主要チップの面積を縦軸に表したグラフだ。横軸の左側はアプリケーションプロセッサで、Samsungの面積が大きい。真ん中はベースバンドプロセッサで、こちらはHiSiliconの面積が大きい。右はトランシーバーで、3社ともほぼ同じ面積だ(ただしプロセッサは製造プロセスも異なるので、回路規模をそのまま読み取らないで欲しい)

図4:3社のプロセッサ/トランシーバーの面積を比較した 出典:テカナリエレポート(クリックで拡大)

 5Gプラットフォームは第1世代である。各社各様の差が、図4のように顕著になっている。今後第2世代、第3世代へと進化を続けながら成熟したプラットフォームになっていくのだろう。

 弊社では網羅的に5Gプラットフォームを入手し、全て開封、解析して、優勝劣敗を明らかにしていく。

 なお、全てのチップは弊社ではSEM観察から機能解析まで行い、回路規模からAI(人工知能)性能まで算出している。5G時代も、チップ開封による判断は必須なのである。

執筆:株式会社テカナリエ

 “Technology” “analyze” “everything“を組み合わせた造語を会社名とする。あらゆるものを分解してシステム構造やトレンドなどを解説するテカナリエレポートを毎週2レポート発行する。会社メンバーは長年に渡る半導体の開発・設計を経験に持ち、マーケット活動なども豊富。チップの解説から設計コンサルタントまでを行う。

 百聞は一見にしかずをモットーに年間300製品を分解、データに基づいた市場理解を推し進めている。


⇒「製品分解で探るアジアの新トレンド」連載バックナンバー

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