富士通は2019年12月2日、理化学研究所(理研)と共同で開発したスーパーコンピュータ(スパコン)「富岳」の出荷を開始した。富士通ITプロダクツ(石川県かほく市)で製造され、12月2日に初出荷されるコンピュータラックは、理研の計算科学研究センターに納入されるという。
富士通は2019年12月2日、理化学研究所(理研)と共同で開発したスーパーコンピュータ(スパコン)「富岳」の出荷を開始した。富士通ITプロダクツ(石川県かほく市)で製造され、12月2日に初出荷される。理研の計算科学研究センターに納入されるという。
富岳は、「Arm v8」命令セットアーキテクチャをスパコン向けに拡張した「SVE(Scalable Vector Extension)」を採用した高性能CPU「A64FX」15万個以上を、高速ネットワーク「TofuインターコネクトD」で接続する超大規模システムだ。今回出荷される第1号機は、その富岳を構成するコンピュータラックの一つで、富士通は今後も順次、計算科学研究センターに出荷、納入し、文部科学省が共用開始を目指している2021〜2022年ごろに向けて、設置と調整を行っていく予定だ。
富岳は、前世代のスパコン「京」と比較して、最大で100倍のアプリケーション実行性能を、約3倍程度の消費電力で実現することを目指して開発が進んでいる。プロトタイプは、2019年11月17〜22日まで米国コロラド州デンバーで開催された、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に関する国際会議「SC19」で、消費電力性能のランキングを示す「Green500」で世界1位を獲得した。
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