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ST、無線通信企業2社と株式取得や資産買収で合意STM32ファミリーの通信機能を強化

STマイクロエレクトロニクスは、BeSpoonの全株式取得とRiot MicroのセルラーIoT接続資産買収について、それぞれ合意した。ST製マイクロコントローラ「STM32ファミリー」の無線通信機能を一段と強化するのが狙い。

» 2020年08月13日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

あらゆるIoT向け無線プロトコルに対応

 STマイクロエレクトロニクスは2020年8月、BeSpoonの全株式取得とRiot MicroのセルラーIoT接続資産買収について、それぞれ合意したと発表した。ST製マイクロコントローラ「STM32ファミリー」の無線通信機能を一段と強化するのが狙い。

 BeSpoonは、超広帯域(UWB)通信技術に強みを持つフランスの半導体ファブレス企業。通信環境が良くない屋内でも、セキュアでリアルタイムの位置検出をセンチメートル単位の精度で行う技術を保有する。

 今回の合意に基づきSTは、BeSpoon株式の過半数を保有するTRUMPFとBeSpoonの創業者から、全株式を取得する。同時に、STとTRUMPFは超広帯域トラッキング技術に関して、戦略的パートナーシップを結ぶ予定である。

 一方、カナダのRiot Microは、Bluetooth Low Energy(Bluetooth LE)やWi-Fi、LTE Cat-M、NB-IoTなどの設計技術をベースに、セルラーIoT(モノのインターネット)ソリューションを開発し、提供している。同社のセルラーIoT接続資産を買収することで、STM32ファミリーにセルラー通信対応マイコンが追加され、アセットトラッキングやスマートメーター、車両管理サービスといった用途への提案活動を強化していく。

 STのマイクロコントローラ&デジタル製品グループの社長を務めるClaude Dardanne氏は、「セルラーIoTとUWB技術は、次世代のIoT機器や革新的なアプリケーションを実現する重要な無線通信ソリューションである。今回の買収によって、STM32ファミリーはあらゆるIoT向け無線通信プロトコルへの対応が可能になる」とコメントした。なお、今回の買収に関する条件などは公表していない。

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