Yole Développementの技術およびマーケットアナリストであるEzgi Dogmus氏は「SiCパワーデバイス市場でのリーダー的ポジションに加え、STはGaNパワーデバイス事業で重要な一歩を踏み出した。Exagan買収の前となる2020年2月には、GaN製品においてTSMCと提携すると発表している。このようにSTは、新興のGaNパワー市場で地位と製品ポートフォリオの両方を強化している。Exaganは、急速充電アプリケーション向けのGaN SiP(System in Package)ソリューションにおいて、注目に値する特許ポートフォリオとノウハウを有している」と述べた。
STのAutomotive Products Groupで、新素材/パワーソリューション部門の戦略的マーケティング担当ディレクターを務めるFilippo Di Giovanni氏は、「GaNは、高効率化と小型化のいずれも妥協したくないという企業にとって魅力的な技術だ。GaNの採用で恩恵を受けるのは、コンバーターと車載製品である」と説明する。
GaNに必要なのは市場実績、Exaganが設計サポートを強化
GaNパワーデバイスを専門に手掛けるフランスのExaganは、GaNデバイスの採用促進に向けて着実に前進している。同社は、ドイツ・ニュルンベルクで開催中のパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Europe 2019」(2019年5月7〜9日)に、ブース面積を前年比2倍に増やして出展している。
パワー半導体が競演、「PCIM Europe 2019」レポート
「EE Times Japan」に掲載した主要な記事を、読みやすいPDF形式の電子ブックレットに再編集した「エンジニア電子ブックレット」。今回は、2019年5月7〜9日に開催された世界最大規模のパワエレ関連展示会「PCIM Europe 2019」の現地レポート記事をまとめた電子ブックレットを紹介します。