ディスコは2022年7月21日、2022年度第1四半期(4〜6月期)の決算を発表した。売上高は597億円、営業利益は215億円、GP率(売上総利益率)は四半期ベースで過去最高となる63.8%だった。
ディスコは2022年7月21日、2022年度第1四半期(4〜6月期)の決算を発表した。売上高は597億円、営業利益は215億円、GP率(売上総利益率)は四半期ベースで過去最高となる63.8%だった。
売上高は、前年同期の482億円に比べて大幅に増加。これについてディスコは、「半導体メーカーの旺盛な設備投資意欲を背景に、当社の製品が高水準で出荷されていた」と分析した。一方で、高水準だった前四半期(2021年度第4四半期/2022年1〜3月期)の735億円に比べて減少している。「中国のロックダウンなどの影響により、装置検収の一部で遅れが生じていることが影響した。ただし、検収は、2022年度第2四半期(7〜9月期)以降、順次進む見通しで、売り上げとして計上されていく」(同社)
GP率が好調な点については、「継続的に取り組んできた改善活動の効果と、ここ1年の良好な市場環境が追い風になっている。具体的には、これまで強かった価格圧力が弱まってきた。さらに、急激な為替変動が収益にポジティブな影響をもたらした」(ディスコ)と説明した。昨今、原材料コストやエネルギーコストの高騰(こうとう)が問題になっているが、価格圧力の低下や円安などによって、そうしたコスト上昇を十分に吸収できているという。
出荷額も、四半期ベースで過去最高となる約717億円を記録した。「急激な円安による押し上げ効果もあるが、顧客の投資意欲が総じて底堅いという状況だ。工場はフル稼働で対応しており、翌四半期の出荷額もさらに増加する見込みである」(ディスコ)
2022年度第2四半期(7〜9月期)の業績については、売上高749億円、営業利益が291億円、営業利益率が38.9%、出荷額は746億円と見込んでいる。いずれも四半期ベースでは過去最高となる見通しだ。ディスコは「顧客の投資意欲は、PCやスマートフォンなど一部の最終製品向けの用途で弱さが見られる一方で、車載や省エネ関連のパワー半導体向けが堅調に推移する見込みだ。用途によって投資意欲に濃淡は感じられるものの、総じて強く、工場はフル稼働で対応する」と説明した。
なお、顧客の投資意欲において、一部で弱さを感じる分野についても「発注のキャンセルなどに至るような状況ではない」と語った。
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