アプライド マテリアルズは、電子ビームのランディングエネルギーが低いCD-SEM(測長走査型電子顕微鏡)「VeritySEM 10」を発表した。従来装置に比べ2倍の解像度を実現しており、高NA EUVリソグラフィなどでパターニングされた半導体デバイスの微細な寸法計測に向ける。
アプライド マテリアルズは2023年2月、電子ビームのランディングエネルギーが低いCD-SEM(測長走査型電子顕微鏡)「VeritySEM 10」を発表した。従来装置に比べ2倍の解像度を実現しており、高NA(開口数)EUV(極端紫外線)リソグラフィなどでパターニングをされた半導体デバイスの微細な寸法計測に向ける。
半導体製造工程では、露光装置を用いてマスクに描画された回路パターンをシリコンウエハー上のレジストに転写する。CD-SEMは、転写されたパターンの寸法をサブナノメートルという高い精度で計測するために用いられる。計測したデータを製造プロセスにフィードバックすることで、量産時の歩留まりを最大化することが可能となる。
近年は、高NA EUVの採用などによってフォトレジストの膜厚は一層薄くなり、電子ビームを狭いエリアに細く、正確に照射する必要がある。ただ、電子ビームのランディングエネルギーが高すぎると、エネルギーに反応してフォトレジストが縮み、パターンがひずんでエラーとなる。ところが、これまでのCD-SEMは、低いランディングエネルギーの中で、電子ビームを照射することができなかったという。
VeritySEM 10は、独自のアーキテクチャにより、低ランディングエネルギーで従来装置に比べ2倍の解像度を実現した。走査も30%高速化しているという。
アプライド マテリアルズによれば、VeritySEM 10は大手のロジックおよびメモリメーカーから引き合いを得ており、この1年間で30台以上を出荷。GAA(Gate-All-Around)トランジスタの開発ツールや、3D NANDの開発・プロセスツールなどとして採用されたという。
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