Western Digitalの2023会計年度第3四半期(2023年1月〜3月期)の業績概要を紹介する。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2023年4月20日、WDが同年5月8日である。そこで本コラムでは、両社の業績概要を2回に分けて紹介している。前回は、Seagateの四半期業績を報告した。今回はWDの四半期業績をご説明する。
WDの会計期間はSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。5月8日にWDが発表したのは2023年1月〜3月の四半期業績で、会計年度では「2023会計年度第3四半期(Q3F23)」となる。
WDはHDDの大手ベンダーであるとともに、フラッシュメモリ応用品の大手ベンダーでもある。HDD事業とフラッシュメモリ事業の売り上げ比率は若干の変動はあるものの、おおむね半分ずつを占める。本稿では両方の事業について、四半期業績の発表資料から説明する。
2023会計年度第3四半期(2023年1月〜3月期)の売上高は前四半期比(前期比)10%減、前年同期比36%減の28億300万米ドルである。HDD事業の売り上げは前期比3%増と成長に転じた。フラッシュメモリ事業の売り上げは同21%減と前四半期に続いて減少した。
2023会計年度第3四半期(2023年1月〜3月期)の営業損益はNon-GAAPベースとGAAPベースともに前四半期(前期)に続いて赤字だった。Non-GAAPベースの営業損失は3億400万米ドルで前期の1億1900万米ドルから約2.6倍に増えた。GAAPベースの営業損失は4億7200万米ドルで前期の3億2100万米ドルから47%拡大した。
粗利益率(Non-GAAPベース)は10.6%とかなり低い。前期比で6.8ポイント減、前年同期比で21.1ポイント減である。
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