米Western Digitalの2024会計年度第3四半期(2024年1〜3月期)の業績を紹介する。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2024年4月23日、WDが同年4月25日である。そこで前回と今回は、Seagate(前回)とWD(今回)の四半期業績を続けてご報告している。前回はSeagateの業績概要を紹介した。今回はWDの業績概要をご報告する。
WDの会計期間はSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。4月25日にWDが発表したのは2024年1月〜3月期の四半期業績で、会計年度では「2024会計年度第3四半期(Q3FY24)」となる。
WDはHDDの大手ベンダーであるとともに、フラッシュメモリ応用品の大手ベンダーでもある。HDD事業とフラッシュメモリ事業の売り上げ比率は若干の変動はあるものの、おおむね半分ずつを占める。本稿では両方の事業について、四半期業績の発表資料から説明する。
2024会計年度第3四半期(2024年1月〜3月期)の売上高は前四半期比(前期比)10.4%増、前年同期比23.3%増の34億5700万米ドルである。前期比は3四半期連続で伸びた。前年同期比は7四半期連続のマイナスから、ようやくプラスに転じた。2022会計年度第3四半期(2022年1月〜3月期)以来であり、2年ぶりのことだ。
営業損益も、前期(前四半期)の赤字から、今期は黒字に転じた。GAAPベースの営業利益は2億7300万米ドルである。前期までは5四半期連続で赤字を計上していた。Non-GAAPベースの営業利益は3億8000万米ドルである。前期は9100万米ドルの赤字だった。
2024会計年度第3四半期(2024年1月〜3月期)の粗利益率は、Non-GAAPベースが29.3%、GAAPベースが29.0%である。いずれも前期から大幅に上昇した。前期の粗利益率はそれぞれ15.5%と16.2%だった。
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