メディア

AI半導体市場の「アキレス腱」 成長を脅かす電力不足大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/3 ページ)

異様なまでの成長が予測されているAI半導体市場。だが現在、特にトレーニングの分野では、電力消費という深刻な問題に直面している。これは“AIバブル”の崩壊を招く引き金になり得る大きなリスク要因ではないか。

» 2025年11月19日 11時00分 公開
[大原雄介EE Times Japan]
TechFactory

本記事は「TechFactory」に掲載された会員限定コンテンツをEE Times Japan向けに再編集した転載記事となります。[全文を読む]には、ログインが必要になります。

AI関係で大口契約ラッシュ

 10月のニュースと言えば、AI向けの大口契約が大量に発表された事だろうか。

  • OpenAIが、トータル6GW分のAMD GPUを複数年で調達する。最初の1GW分は2026年後半から導入開始予定。ちなみに9月末にはNVIDIAと最大1000億米ドル相当の契約も締結済み
  • Google CloudとAnthropicがパートナーシップ契約を拡大。最大100万個のGoogle TPUをAnthropicが利用可能に
  • OracleとAMDがパートナー契約を更新。手始めに2026年第3四半期より5万個の「Instinct MI450」がOCI(Oracle Cloud Infrastructure)に導入され、2027年にはさらに規模を拡大する
  • AMDはORNL(Oak Ridge National Laboratory)にソブリンAI向けのインフラとなるDiscoveryとLuxという2つのAIスーパーコンピュータを導入する事でDOE(米エネルギー省)と契約を締結。総額は10億米ドル規模
  • NVIDIAはORNLに国家安全保障・科学研究・エネルギー分野向けのSolsticeとEquinoxという2つのAIスーパーコンピュータを導入する事でDOEと契約を締結

などが主なところである。個別の契約がどうこうという話は措いておくとして、ここでピックアップしたのは大口契約のみであり、もっと金額の小さな契約はそれこそ多数存在する。こうした動き、10月は大口契約がいろいろ発表されたので特に目立った感はあるが、その前後というかことし(2025年)初頭からさまざまな形で投資が増えている事もあり、なのでマーケット全体としてAI向けの投資は今後も増えてゆく、と見なされている。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.