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「業界初」のマルチチャネルファイバーテスターを開発、アンリツ次世代通信用光ファイバーを評価

アンリツは、大容量光通信に用いられるマルチコア光ファイバーの伝送品質を評価するためのマルチチャネルファイバーテスター「MT9100A」を「業界で初めて」(同社)開発し、国内市場で販売を始めた。

» 2025年12月02日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

コア間クロストークを距離方向の分布として測定し可視化

 アンリツは2025年11月、大容量光通信に用いられるマルチコア光ファイバーの伝送品質を評価するためのマルチチャネルファイバーテスター「MT9100A」を「業界で初めて」(同社)開発し、国内市場で販売を始めると発表した。

MT9100Aの外観[クリックで拡大] 出所:アンリツ

 新製品は、東北大学の中沢正隆特別榮譽教授が発案した「マルチチャネルOTDR方式」をベースに開発した。この方式の特長は、複数のOTDRを同期させることで、マルチコア光ファイバーの伝送損失や反射減衰量の測定だけでなく、信号の干渉(コア間クロストーク)を距離方向の分布として測定し、可視化できることだ。

 MT9100Aは、4チャネルのOTDRを同期動作させられる。これによって、局所的にクロストークが増える箇所や、任意の区間におけるクロストークの増加量を可視化すれば、光ファイバーの敷設条件を比較的容易に最適化できる。

 また、マルチコア光ファイバーの片側だけで測定が可能。このため、両端が遠く離れていても作業者を両端に配置する必要はない。さらに、生産性も向上させた。測定項目の「伝送損失」や「反射減衰量」「コア間クロストーク」について、最大4コアまでつなぎ替えをすることなく、一括して測定できるという。

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