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ニデックの24年度中間決算 売上高、営業利益とも過去最高中国EVトラクション事業が黒字化(1/2 ページ)

ニデックは、2025年3月期(2024年度)第2四半期累計(2024年4〜9月)決算を発表した。中間決算としては売上高、営業利益ともに過去最高を記録。社長の岸田光哉氏は「確かな船出をした」と強調した。

» 2024年10月25日 10時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 ニデックは2024年10月24日、2025年3月期(2024年度)第2四半期累計(2024年4〜9月)決算説明会を開催した。売上高は、前年同期比11.8%増の1兆2938億円で、累計ベースでは過去最高となった。営業利益は同4.9%増の1210億円で、こちらも累計ベースで過去最高。一方で中間利益は、急速な円高の進行などにより同28.5%減となる756億円だった。なお、2024年度通期の業績見込みは期初に上方修正した予測を据え置き、売上高は2兆5000億円、営業利益は2400億円、純利益は1850億円を見込んでいる。

2025年3月期(2024年度)第2四半期累計(2024年4〜9月)決算 2025年3月期(2024年度)第2四半期累計(2024年4〜9月)決算[クリックで拡大] 出所:ニデック

 製品グループ別では、「精密小型モータ」は、AI(人工知能)サーバ向けの水冷モジュールを戦略商材と位置付けて展開を拡大し、増収増益を継続。「車載」では、中国におけるEV(電気自動車)トラクションモーターの黒字化や、ステランティスとの合弁会社NPeにおける量産体制の進展に伴う赤字幅の縮小により、増収増益となった。「家電・商業・産業用」では、2024年度第2四半期も欧州での構造改革費用で約20億円を計上し、空調製品の需要減はあったものの、製品ミックスの改善などにより、大幅な増益を達成した。2024年度第1四半期では売上高、利益ともに大きく落ち込んだ「機器装置」については、特に工作機械の生産体制の最適化を進めていて、回復基調にあると強調した。

製品グループ別の四半期業績の推移2024年度第2四半期累計の増減分析 左=製品グループ別の四半期業績の推移/右=2024年度第2四半期累計の増減分析。「精密小型モータ」「車載」が増収増益、その他のグループについては減益となった[クリックで拡大] 出所:ニデック

 設備投資や研究開発については、「投資の効率化を徹底的に進めつつ、将来の成長を支える分野については今後も積極的に投資していく」とした。

設備投資や研究開発費[クリックで拡大] 出所:ニデック
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