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松尾研が見るAIの今と未来 投資はフィジカルAIに集中、データ収集が鍵に「人間の役割が再定義される」(2/2 ページ)

» 2026年01月08日 13時30分 公開
[浅井涼EE Times Japan]
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AIのこれから 投資はフィジカルAIに集中

 今後のAIの進化については、金氏は「AIエージェント」「ロボット(フィジカルAI)」の2つの方向で進んでいくとし、「AIエージェントは頭脳労働を、ロボットは肉体労働を効率化するものだ」と説明した。

 AIエージェントが行う業務の例としては、調べ物やデータ分析、資料作成がある。自律的にタスクを行って振り返り、改善することも可能だ。金氏は「企業の中で若手が担ってきたような仕事は、もうAIができてしまうということになる」と分析し、「人間の役割が再定義される時代も近づいているのではないか」とした。

 実際に、AIエージェント利用を踏まえて人員配置を見直す企業も出てきている。Salesforceは2025年9月、AIエージェントの導入で、カスタマーサポートの約半数にあたる人員を削減できたと発表。DeNAも2025年2月、既存事業を担う人員を現在の50%に削減し、残る50%の人員は新規事業立ち上げに再配置する方針を明らかにした。

 ロボットの進化も急速だ。従来のロボットは事前に決められた動きしかできなかったが、AIの活用で柔軟な動作ができるようになった。現在では落ちているコインをつまみ上げたりネジを回したりという繊細な作業も担えるようになってきている。投資も活発で、「米国や中国のベンチャーキャピタルに話を聞くと、生成AIに関する新しい投資はほとんどフィジカルAIに集中している」(金氏)という。

 ロボットは言語分野と違い、実世界のデータを学習させる必要がある。松尾研究所も参画するAIロボット協会(AIRoA)では、あらゆる業界でデータを共有して基盤モデルを作る取り組みなどを進めている。

 金氏は「AIは急速に進化している。AIエージェントやフィジカルAIの登場で、頭脳労働も肉体労働も代替されるような未来が今まさにやってきている」と語り、セミナーを締めくくった。

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