富士経済によると、ペロブスカイト太陽電池(PSC)に用いられる主な部材のうち、バリアフィルムの市場規模は2040年に8877億円、TCO基板(透明導電膜付き基板)市場は5642億円に達する見通しだ。
富士経済は2026年1月、ペロブスカイト太陽電池(PSC)に用いられる主な部材について世界市場を調査し、2040年までの予測を発表した。これによると、2040年の市場規模はバリアフィルムが8877億円、TCO基板(透明導電膜付き基板)が5642億円に達する見通しだ。
今回の調査は、PSC向けの主要部材であるバリアフィルムやTCO基板、ペロブスカイト材、電子輸送材、正孔輸送材、背面電極材および、封止材の7品目を対象とした。調査期間は2025年10〜11月だ。
PSC向け主要部材の中で、バリアフィルムはフィルム基板型のみに用いられ、その他の部材はガラス基板型とフィルム基板型の両方で使用される。PSC向け部材市場が本格的に成長するのは2030年以降とみられる。こうした中で、バリアフィルムやTCO基板の市場規模が大きく拡大する。部材需要の拡大に伴い、単価が高い部材の低価格化も進むとみられる。
バリアフィルムは、防水や防湿性能に優れた保護フィルムで、フィルム基板型PSCに用いれば、湿気や酸素の侵入を防ぐことができる。バリアフィルムを多積層すればバリア性能は向上するが、それに伴いコストも上昇するという課題がある。将来的には、現状の半分程度まで部材価格が下がるとみられている。
TCO基板は、ガラスやフィルムといった基板上にFTO(フッ素ドープ酸化スズ)膜や、ITO(酸化インジウムスズ)膜などをコーティングした基板で、光入射面側の電極として用いられる。透明導電膜の性能がPSCの変換効率や耐久性に大きな影響を与えるため、高い品質が求められている。同時に、TCO基板のコストダウンや安定供給に向けて、安価で調達しやすい代替材料の研究なども進んでいるという。
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