レゾナックは2026年4月21日、日米の半導体材料/装置メーカー12社によるコンソーシアム「US-JOINT」のR&Dセンターを米国シリコンバレーに開設し、コンソーシアムの本格稼働開始を発表した。「米国初」の後工程特化R&Dセンターで、シリコンバレー企業の後工程コンセプト検証を6カ月から最大1カ月に短縮することを目指すという。
レゾナックは2026年4月21日、日米の半導体材料/装置メーカー12社によるコンソーシアム「US-JOINT」のR&Dセンターを米国シリコンバレー(カリフォルニア州ユニオンシティ)に開設し、コンソーシアムの本格稼働開始を発表した。同日シリコンバレーではオープニングセレモニーが開催され、日米の政府関係者や参画企業などが出席した。
US-JOINTは、2024年7月に設立が発表された、次世代半導体パッケージ分野における新たな技術開発モデルの構築を目的とするコンソーシアムだ。シリコンバレーのR&Dセンターにはクラス100/クラス1000のクリーンルームや先端半導体パッケージングプロセス、評価・解析装置を備える。レゾナックの担当者は「米国で初の後工程に特化したR&Dセンター」だとする。
近年、シリコンバレーでは大手半導体企業やGAFAM(Google/Apple/Facebook[現Meta]/Amazon/Microsoft)をはじめとした大手テック企業が、自前のAI半導体の設計を進めている。その研究開発は後工程にも及んでいて、パッケージングの新しいアイデアやコンセプトが日々登場しているという。
しかし、これまでは米国内に後工程特化型のR&D施設がなかったため、パッケージの検証はアジアなど遠方の工場で行う必要があった。今回シリコンバレー内に後工程のR&Dセンターを開設したことで、先述した企業らは検証のための輸出入のコストや時間を削減できるようになる。「従来6カ月かかっていたコンセプト検証を、最短1カ月まで短縮することを目指す」(レゾナック担当者)としている。
コンソーシアム参画企業にとっても、GoogleやAppleなど大手企業の最新半導体の開発初期段階から携わることで、量産時にそのまま自社製品が採用される可能性が高まるほか、シリコンバレーの最新コンセプトやトレンドをいち早く知り、それに合わせた材料開発をできるなど、大きなメリットがあるという。
レゾナックの担当者は「US-JOINTのR&Dセンターには、JOINT2やJOINT3で培った最先端のパッケージング技術を導入している。これまでのコンソーシアム経験もスムーズな運営に生きていて、『今までレゾナックをイチ素材メーカーとして見ていたが、複数企業とのコラボレーションができるパートナー企業として今後付き合いたい』との声もあった。セレモニーには日米の政府関係者も出席したが、両国の経済安保の観点からも非常に意義のある活動だと理解されている」と語る。
他のJOINTシリーズは具体的な期間と開発目標を定めていたが、US-JOINTはコンセプト検証を重ね、今までにないものを創造することが目標だという。「2030年頃を視野に入れたような斬新なコンセプトが多く、例えば1〜2年後には量産を開始し、売上が上がっていくような取り組みではない。さまざまな技術をひとつずつ検証し、新しいものを作っていくイメージだ」(レゾナック担当者)
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