AMD技術本部の部長を務める古屋憲吾氏は、AMDが展開するフィジカルAIプラットフォームを説明した。
AMDでは150社以上の事業者から、ロボット開発における優先事項についてヒアリングをしている。古屋氏は「最優先されるのが『決められた時間内にどれだけの処理をできるか』で、次が『特定ベンダーに依存しないオープンアーキテクチャであること』、3番目が『1つのプラットフォームで幅広いロボットに対応できること』だ。AMDは、ヒアリングをもとにプラットフォームを構築している」とする。
ハードウェアでは、AIプロセッサと周辺機器をバンドルした評価用SOM(System on Module)の「Kria」や、Kria SOMと各種端子、FPGAなどを筐体に収めたロボティクス開発プラットフォームを展開し、顧客の製品開発をサポートする。X100を採用したKria SOMや開発プラットフォームは、すでに一部顧客向けに提供を開始している。
ソフトウェアでは、AMDのオープンソフトウェアプラットフォーム「ROCm」をベースにした「Robotics Software Suite」を提供する。「ROCmはAI向けソフトウェアプラットフォームとして、すでに成熟している。それをそのまま組み込み/ロボティクスの領域で使えるようにした。ソフトウェア開発キット(SDK)は全てオープンソースのため、必要に応じて顧客側で改良することもできる」(古屋氏)
フィジカルAI向けのプラットフォームとしては、NVIDIAの「CUDA」が多く使われているが、ROCmはCUDAからの移行もサポートする。CUDAカーネルをAMDカーネルに自動変換する「HIPIFY」によって、移行の作業工数を70〜80%軽減できるという。
さらに、ロボティクスメーカーからセンサーやミドルウェア、シミュレーションなど、幅広いパートナーシップによって包括的なエコシステムを形成する。「事業者からの声にあった通り、AMDとしては特定ベンダーに依存する環境は避けたいと考えている。さまざまなパートナーと協力して大きなエコシステムを形成すれば、1つのカテゴリーの中でもパートナーごとの強みを生かした製品展開ができ、顧客に柔軟性の高いソリューションを提供できる」(古屋氏)
「大事なのは、顧客がいち早く製品を市場に導入できることだ。そのためには素早く評価し、いかに量産までの道のりを加速できるかが求められる。そこに協力できるソリューションを提供していきたい」(古屋氏)
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