従来、データセンター(DC)の立地可能地域はノード間通信で許容可能な遅延時間(レイテンシ)によって制限されていた。物理的な距離がレイテンシを大きく左右しており、特に電気回線では制約が厳しい。このため、IX(インターネットエクスチェンジ)近接性および低遅延を重視する用途では、需要地(企業顧客)に近い「都市型データセンター」が主流とならざるを得なかった。
しかし近年は、光ベース通信技術の高度化によって物理的な距離とレイテンシの相関関係は緩和されつつある。特にNTTによるIOWN(アイオン:Innovative Optical and Wireless Network)構想の中核であるAPN(All-Photonics Network)は、電気変換を極めて少なくしたエンドツーエンドの光伝送によって遅延とジッタを低減している。この結果、地理的な制約は緩和されてきた。
また光ベース通信技術の高度化は、通信システムにおける消費電力の低減に寄与する。さらに、ノード間通信だけでなく計算処理(コンピューティング)におけるデータ移動をも光化する「光電融合」により、データセンターの消費電力(計算能力当たり)を大きく削減できるようになる。
(次回に続く)
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