岸田氏の後任として社長執行役員兼CEOに就任した戒田氏は、新体制で内部統制やガバナンスの立て直しを進める方針を示した。戒田氏は、改善計画について自身も策定段階から関与し、国内外の重要拠点を回ってその意義を説明してきたと強調。改善計画をグローバルに浸透させて実行に移すとともに、上場維持についても「何としてもこれを維持するというのが、われわれの1つのミッション」と述べた。
経営面では、成長が期待できる事業に経営資源を集中させる一方、投下資本利益率(ROIC)などを基準に事業ポートフォリオを見直す。収益性などを踏まえて「何を残すか」を判断し、3〜5年の計画の中で事業の選択と集中を進める考えを示した。
なお巨額の減損を計上した車載事業について、戒田氏は「車載は非常に大きな市場であり、技術が失われたわけではない」と強調。今後の成長につなげていく考えを示した。
質疑では、戒田氏自身と一連の不適切な会計処理との関係についても質問が出た。自身は関与していないとの認識なのかと問われると、第三者委員会が多くの社員や役員にヒアリングを行ったとした上で、「私は1秒もヒアリングを受けていない」と回答した。
70歳で経営トップを引き受けた理由について、戒田氏はニデックが現在「有事の状態」にあるとの認識を示した。そのうえで「約50年の職業人生の中で最後の貢献をしたいと考え、引き受けた」と説明した。
創業者の永守重信氏への印象についても質問に答える形で言及した。戒田氏は、永守氏と出会ったのは1997年だと説明。その後、日本電産リード(現ニデックアドバンステクノロジー) で上場という「大きな仕事」を経験したとして、「小さな会社に、大きな夢を与えてくれた」と振り返った。「社員も含めて、大きな夢を与えてくれたということでは非常に感謝している」と語った。
一方で、こうした永守氏への評価と現在の経営については「今どうなんだということとは全く次元が違う話」と切り分けた。戒田氏は、自身も再生委員会の報告書に意見を出してきたと説明。その上で「過去に戻るという考え方はございません」と強調した。「第2の創業」を掲げているとして、「今度は自分たちで自分たちの会社を作っていくんだということには何も変わりがない」と述べた。
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