ルネサスは、新工場の生産能力を活用する方針だ。ルネサスとGFは車載や産業機器向け半導体の製造で長年にわたり協業している。2026年2月にも、数十億米ドル規模の製造協業の拡大を発表していた。
ルネサス社長の柴田英利氏は「ルネサスは、GFがニューヨークに新設する、強固な日米パートナーシップに支えられた信頼性の高い米国内の生産能力を、自社の生産フットプリントの延長として位置付けている。今回のGFとの協業拡大は、当社製品が求める差異化された技術、品質、信頼性を備えた半導体の安定的かつ長期的な供給を、さらに強固なものとする」などとコメントしている。
東京エレクトロンは、新工場の立ち上げに協力する。GFとは世界各地の製造拠点で長年にわたる協業実績があり、今回も製造装置や技術を通じてプロジェクトを支援する方針だ。東京エレクトロン社長の河合利樹氏は「強靭な半導体製造には、信頼できる装置/技術パートナーによるエコシステムが不可欠だ。当社は長年にわたり、GFの世界各地の製造拠点をサポートしてきた。今回、米国における先端半導体の生産能力拡大に貢献できることをうれしく思う」とコメントしている。
GFのCEOであるTim Breen氏は「日米の戦略的投資イニシアチブの枠組のもとでの初めての半導体プロジェクトとして選ばれたことを誇りに思い、日米両政府に感謝する。本プロジェクトの成功のためには資金に加えて、差別化された技術、卓越した運営力、そして確かな実行力が求められる。GF独自の技術と数十年にわたる製造ノウハウと実績が評価されたものと自負している。サプライチェーン強化による日米両国の経済安全保障に貢献できるものと確信している」などと述べている。
GFは今回の発表に合わせて、米商務省との間で、CHIPS and Science Act(CHIPS法)に基づく既存の支援契約を修正することにも合意した。
CHIPS法に基づく既存の支援枠9億5500万米ドルについて資金配分を見直し、米国ニューヨーク州マルタとバーモント州バーリントンの拠点におけるシリコンフォトニクス、シリコンゲルマニウム(SiGe)、先端パッケージングへの投資を加速する。これらの技術は、通信インフラやデータセンター向けに重要性が高まっていて、GFは米国内の製造能力を強化する方針だ。
さらに、米商務省がGFの株式約4%を取得することでも別途合意したという。
GFは2026年10月8日にも、TSMCとの間で約20億米ドル規模の製造契約を締結したと発表している。TSMCの先端パッケージング技術「CoWoS」向けのシリコンインターポーザーをマルタ拠点で製造し、2028年上半期に量産を開始する計画だ。今回の新工場建設計画に加え、シリコンフォトニクスや先端パッケージングへの投資を進めることで、GFは米国内の半導体製造基盤のさらなる拡充を図る。
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