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サムスン電子が4GビットのDDR3 DRAMを量産開始、40nm製造技術を適用メモリ/ストレージ技術

» 2010年02月25日 14時16分 公開
[Peter Clarke,EE Times]

 韓国Samsung Electronics(サムスン電子)社は、40nm製造技術を利用して、4GビットのDDR3 DRAMの量産を開始したと発表した(図1)。同社のメモリ・マーケティング部門でエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるDong-Soo Jun氏は、このメモリを消費電力量が極めて少ない「グリーン・メモリー」であると説明し、「サーバーのエネルギ効率の評価を高めることに主眼を置いて開発した」と語った。また、電力消費量を評価する規格である「Energy Star」の基準を超えるエネルギ効率を実現することを目指したという。

 今回の4GビットのDDR3 DRAMの量産開始により、モジュール1枚当たりの記録容量が32Gバイトにもなるメモリー・モジュールの製造が可能になった。これは、2GビットのDDR3 DRAMを搭載したモジュールの最大容量の2倍に当たる記録容量だ。

図1 図1 Samsung Electronics社が量産を始めた4GビットのDDR3 DRAMとメモリー・モジュール
モジュール1枚当たりの消費電力を36Wまで下げられるという。

 Samsung Electronics社は、4GビットのDDR3 DRAMの量産開始に伴い、同社のDDR DRAMの生産設備のうち90%以上を、40nm製造技術に対応するよう移行していくという。

 2010年2月現在、一般的なサーバーは、1つのCPU当たり平均で6基のRegistered DIMM(Registered Dual In-Line Memory Module)ソケットを搭載しており、最大で96Gバイトのメモリーを搭載できる。Samsung Electronics社によると、60nm製造技術による1GビットのDDR2 DRAMを搭載したモジュールは210Wの電力を消費するという。そして、40nm製造技術による2GビットのDDR3 DRAMを搭載したモジュールは55Wしか消費しない。今回量産を開始した40nm製造技術による4GビットDDR3 DRAMを採用すると、モジュールの消費電力を36Wまで下げられるという。

 この4GビットのDDR3 DRAMは、1.5Vと1.35Vの駆動電圧に対応する。このDDR3 DRAMを利用すると、記録容量が16Gバイトか32GバイトのRegistered DIMMを作れる。ノート・パソコン向けの小型モジュールであるSoDIMMなら、記録容量が8Gバイトのモジュールを作れる。

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