厚さ1cm以下のタブレット機器やノートPCを設計しようとすると、厚さが8mmある従来の1.8インチ型HDDは使いにくい。iSSDを用いると、記憶装置の重量を1.8インチ型HDDの約1/16にまで削減できる。
米Sandisk(サンディスク)は2010年8月18日、ノートPCやタブレット機器など、薄型の組み込み機器に向けた小型軽量のSSD「iSSD」を開発したと発表した(図1)。同社によれば最も小型のSSDであるという。iSSDを用いると、記憶装置の重量を1.8インチ型HDDの約1/16にまで削減できる。
厚さ1cm以下のノートPCやタブレット機器を設計しようとすると、厚さが8mmある従来の1.8インチ型HDDは使いにくい。従来のSSDを採用したとしても、筐体の寸法がHDDと同等に設計されているため、やはり適さない。これが、iSSDを投入した理由であるという。
iSSDは5品種に分かれ、記憶容量と重量がそれぞれ異なる。記憶容量が最小の4Gバイト品は0.93g、最大の64Gバイト品が1.3gだ。寸法(16mm×20mm)と厚さ(1.85mm)は5品種とも同じである。
アクセス性能は160Mバイト/秒(シーケンシャル読み出し)、100Mバイト/秒(シーケンシャル書き込み)。消費電力は動作時に1W、スリープモード時に60mWである。
iSSDはNAND型フラッシュメモリ以外に、制御ICの他キャッシュ用途に用いるDRAMなどを内蔵している。このため、効率的なデータ書き換えに役立つTrimコマンドにも対応している。
157端子のBGAパッケージに封止した。インタフェースはSATA。対応OSはWindows XP、Windows 7、Google Chrome OS。既にサンプル出荷を開始している。
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