STマイクロエレクトロニクスは、組み込み機器の総合展示会「Embedded Technology 2010(ET2010)」(2010年12月1日〜3日にパシフィコ横浜で開催)で、2010年11月30日に発表したばかりの32ビットマイコン製品群「STM32 F2シリーズ」を使ったデモを披露した。
STM32 F2シリーズは、アームのプロセッサコア「Cortex-M3」を採用した製品群で「クラス最高の性能を有する」(同社)と強調する。具体的には、処理性能は150DMIPS(動作周波数が最大120MHzのとき)で、90nm世代の製造プロセスのフラッシュメモリを搭載した。メモリ容量は、最大1Mバイトである。「アダプティブ・リアルタイム・メモリ・アクセラレータ(ART Accererator)」と呼ぶ技術を使うことで、動作周波数が120MHzで動作時にも、待機時間無しにコードを実行できるようにした。
会場では、IPv6を利用したWebカメラデータの伝送デモを見せていた。PCのカメラで撮影した映像をイーサネットを介して評価ボードに送り、評価ボードとPCのディスプレイに撮影した映像を表示するというもの(図1)。マイコンに搭載したカメラインターフェイスやイーサネット接続用の周辺回路を活用している。
同社は、STM32 F2シリーズとしてメモリ容量や周辺回路が異なる合計38品種を用意した(図2)。2011年第1四半期に量産を開始する。2011年中ごろには、アームのプロセッサコア「Cortex-M4」や「Cortex-M0」を採用した32ビットマイコンのサンプル出荷を始める予定である。
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