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2011年1月にモトローラが携帯電話機事業を分社化、タブレットPCも準備ビジネスニュース 企業動向

» 2010年12月28日 16時55分 公開
[Mark LaPedus,EE Times]

 米国のモトローラ(Motorola)は、当初同社が発表していた通り、独立した2社に分かれることになった*1

 あるアナリストによると、同社は今回の動きに関連して、新たにタブレットPCを生産する準備を進めているという。モトローラは、新会社であるモトローラ・モビリティ・ホールディングス(以下、モトローラ・モビリティ)をモトローラから分割することを承認済みである。モトローラ・モビリティは、携帯電話機事業を手掛ける。モトローラ・モビリティのCEOは、現在モトローラで共同CEOを務めているSanjay Jha氏が就任する。

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 これに伴い、モトローラが所有するモトローラ・モビリティの全普通株を、モトローラの株主へ分配する非課税の配当を2011年1月4日に実行する。この分配に伴うモトローラ普通株の株式併合についても承認された。モトローラ・モビリティは、ニューヨーク証券取指揮所(NYSE)での取引をティッカーシンボル「MMI」で開始する予定だ。

 2011年1月4日、モトローラは社名を「モトローラ・ソリューションズ」に変更し、(NYSE)での取引を開始する予定で、ティッカーシンボルは「MSI」になる。モトローラ・ソリューションズは、商用およびミッションクリティカルな通信関連の製品やサービスを、企業や政府機関向けに提供する。モトローラの共同CEOであるGregory Brown氏がCEOに就任する。

 モトローラの業績は好調

 モトローラの2010年第3四半期の業績は好調である。市場調査会社であるGleacher&Companyでアナリストを務めるMark McKechnie氏は、「モトローラの携帯電話機部門の業績は、当初の予想を上回る勢いで改善している。20億米ドルという売上高はわれわれの予想通りだったが、営業利益は予想を上回る結果だった。Androidを採用した携帯電話機の出荷台数は、前期比41%増となる380万台に達した。中国への出荷台数が前期比で7%増加したことにより、モトローラの海外でのスマートフォン売上高は、前期比30%増となった。北米でのスマートフォンの売上高は、30%台の増加という高い水準に達すると予測している」と述べた。

 McKechnie氏の明るい予測はまだ続く。「モトローラの2010年のAndroid携帯電話機の出荷台数は、最終的には1200万台から1400万台に達するだろう。そうなれば、当社の2010年第4四半期の予測が確かだったことになる。当社は当初、2010年第1四半期の携帯電話機の出荷台数が、季節的な要因やiPhoneの台頭によって、前期比19%減になると想定したが、モトローラが低価格の機種を新規市場に投入した結果、1年を通じて季節的成長を得られたようだ。また、モトローラが4インチ画面を備えたハイエンドの携帯電話機や、タブレットPCを新たに発表するという見方もあり、こうした楽観的な予測を出すに至った」と述べた。

 モトローラ・ソリューションズは最近、初めてのアナリスト向け説明会を開催した。アナリストのMcKechnie氏は、「モトローラ・ソリューションの売上高のうち、政府機関向け事業はおよそ3分の2を占める。新経営陣は、シスコの政府機関向け事業で見られたような弱さは、モトローラ・ソリューションでも現れるのではないかという懸念を払拭した。モトローラは2010年10月、政府機関向け事業で非常に堅調な業績を達成した。モトローラは現在、同事業で確かなルートを構築しており、2011年もこのルートを継続できるだろう。モトローラ・ソリューションズは、政府機関からの売上は比較的手堅く、その数字が上下に変動しにくいと見ている」と述べた。

<注釈>
*1. モトローラは2008年3月に会社分割を発表しており、2009年中に完了する予定だったが、経済状況の影響などのために実現が遅れていた。

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