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TIがアナログ市場で首位の座を堅持、2010年の市場シェアは約15%ビジネスニュース 業界動向

2010年のアナログIC市場において、テキサス・インスツルメンツ(TI)が62億米ドルの売上高を上げ、確固たる首位の座を維持した

» 2011年03月29日 00時00分 公開
[Dylan McGrath,EE Times]

 米国の市場調査会社であるDatabeansは、2011年3月24日に発表した市場調査リポートで、テキサス・インスツルメンツ(TI)が、2010年のアナログIC市場において62億米ドルの売上高を上げ、確固たる首位の座を維持したことを明らかにした。2010年のアナログIC市場全体の売上高は422億9000万米ドルだったことから、TIの売上高はその約15%に相当する。

 Databeansによれば、TIの2010年のアナログIC売上高は2009年に比べて42%増加した。同市場で第2位のベンダーであるSTMicroelectronicsに大きく差をつけている。STMicroelectronicsの2010年におけるアナログICの売上高は、43億米ドルだった。

 Databeansの市場調査リポートから、TIは、アナログICの需要の大半を産業市場から受けていたことも明らかになった。同社の2010年第4四半期におけるアナログ分野の成長を支えたのは、高性能アナログICとハイボリュームアナログおよびロジック(HVAL)、電源管理ICだった。

図1 図1 アナログIC市場における各社の2009年と2010年の売上高 米国の市場調査会社であるDatabeansが発表した。

積極的に生産能力を増強

 TIの在庫は、2009年第4四半期には12億米ドルだったが、これに対して2010年第4四半期には15億米ドルに達した。これは、25%以上の増加に相当する。Databeansの予測では、TIは今後も引き続き、在庫を増加させる見込みだという。

 TIは過去1年間にわたり、新しい工場の建設や、他の企業の工場買収、中国やインドの市場強化を進める戦略をとり、莫大(ばくだい)な資金を投じてきた。例えば、同社は2010年に、スパンションの2つの工場を買収している(ただし、1つの工場は未稼働)。また、米国テキサス州に大規模なアナログ半導体製造拠点「RFAB」を設立し、300mmアナログICの製造を加速させている。(なお、TIがスパンションから買収した福島県会津若松市の200mmアナログICの製造拠点は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による被害を受けており、全面稼働は2011年4月半ばを見込んでいる)。

 Databeansによると、TIのRFABの拡張計画第二弾(フェーズ2)が完了すれば、1年間当たり、売上高に換算して20億米ドル相当のアナログICの生産能力を備えることができるという。

 Databeansは市場調査リポートの中で、「TIは、さまざまな戦略によって競合他社に大きく差をつけ、アナログIC市場における市場シェア拡大に成功した。景気低迷時に、多くの半導体ベンダーが生き残りをかけてもがいていたとき、同社は売上の低下を逆手にとって在庫を増強させ、半導体製品のリードタイムを通常レベルに戻し、新しい3つの工場の製造能力を直ちに増強した。市場が再び成長し始めた時、TIには回復した需要に素早く対応できる生産体制が整っていた」と述べている。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】



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