インド、英国、米国の市場調査会社の予測によると、プロセッサやメモリを中心とした半導体市場は、2013年まで9%以上の年平均成長率を維持する見込みだ。
インドの市場調査会社であるRNCOS E-Servicesによると、世界半導体市場は、コンピュータや携帯電話機の売り上げ増加に伴い、2011年〜2013年にかけて、9%の年平均成長率(CAGR)で成長するという。
RNCOSは、コンピュータがいまだ、半導体の主要な用途であるとした上で、ノートPCやネットブックの売り上げ増加により、2011年〜2013年にかけて半導体の売上高も伸びると予測している。
また、RNCOSは、中国やインドのほか、南アメリカや中東の各国で、コンピュータの売り上げが著しく増加するとし、その主な要因として、これらの国々で初めてPCを購入する人々が増えることを挙げている。こうした傾向により、プロセッサやDRAMの売上高も大きく伸びることになるという。
RNCOSの見解は、米国の地上調査会社であるIC InsightsでCEO兼アナリストを務めるBill McClean氏のものと一致する。同氏は最近、半導体の平均販売価格(ASP)が今後数年間安定し、CAGRは9〜10%であると予測した。一方、英国の市場調査会社であるFuture Horizonsの創始者で、CEO兼アナリストを務めるMalcolm Penn氏は、2011年の半導体市場のCAGRを9%とし、2012年にはさらに上昇して16%に達すると予測した。ただし、その後2013年には生産過剰により半導体価格が低下するため、CAGRは2%に下がるとした。
いずれにせよ、これらの予測は、2011年のCAGRを6.9%、2012年を3.4%とする半導体工業会(SIA: Semiconductor Industry Association)の見解とは対照的なものである。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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