RIM初のタブレット端末「BlackBerry PlayBook」を分解したところ、主要チップの多くをTexas Instrumentsが供給していることが明らかになった。
スマートフォン「BlackBerry」で知られるカナダRIM(Research in Motion)が投入する初のタブレット端末「BlackBerry PlayBook」。2011年4月19日に北米で店頭販売が始まったこの新型端末をUBM TechInsightsが分解して解析したところ、主要チップの多くをTexas Instruments(TI)が供給していることが明らかになった。
UBM TechInsightsでテクニカルマーケティングマネジャーを務める Allan Yogasingam氏によれば、TIはアプリケーションプロセッサ「OMAP 4430」の他、4つの無線機能を1チップに統合したコンボチップ「WL1283C」、電源管理チップ「TWL6040」、単一インダクタで昇圧と降圧の両方の動作に対応できる高効率コンバータ「PS63020」を供給する。PlayBookは、UBM TechInsightsが分解解析した機器の中で、TIの新製品であるこの無線コンボチップを採用していることが判明した最初の事例だという。同氏は、RIMが同社初となるタブレットにこの新型チップを採用したのは「大胆な決断だ」と述べている。
UBM TechInsightsは、EE Times誌と同じくUnited Business Mediaの傘下にある技術情報サービス企業だ。同社はオンラインで公開しているPlayBookの分解解析のリポートの中で、RIMの新型タブレットをアップルの「iPad 2」やSamsung Electronicsの「Galaxy Tab」、Motorolaの「Xoom」と比較した結果も示している。
PlayBookでのデザインウィンにどれほどのインパクトがあるかについては、現時点ではまだ不透明である。PlayBookの初期のレビューでは、PlayBookがネイティブの電子メールソフトウェアを搭載していないことが指摘されていた。RIMの電子メールソフトウェアは、同社のスマートフォン「BlackBerry」を広く普及させた立役者である。さらにPlayBookは、Android用アプリケーションを利用できるものの、対象アプリケーションは現時点では一部にとどまる。
RIMは、こうしたソフトウェアの対応不足については今後のソフトウェアリリースで改善していくと述べている。レビュアーの間には、このソフトウェアの対応不足は、RIMがPlayBookの市場投入を急いだからだという見方がある。
下記は、UBM TechInsightsがPlayBookの分解解析で確認した部品のリストである。
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