「近未来のテレビにワクワクする」のもCEATECの楽しみの1つ。“フルHDの次のテレビ”として期待されている4Kテレビやスーパーハイビジョン(8K)、そして話題のIGZOなど、先端技術を駆使したCEATEC出展のテレビを集めてみた。
SDからハイビジョン、そしてフルHDと進化を続けるテレビ。近未来のテクノロジーを紹介するCEATECでは、“フルHDの次のテレビ”として期待されている4Kテレビが家電メーカー各社のブースで紹介されていた。
4Kテレビでは2011年12月にいち早く対応製品を市場投入している東芝だが、CEATECでは4Kテレビの第2世代モデルとして84V型の4Kテレビ試作モデルと現行の4Kテレビ「55XS5」、2013年発売予定の4K出力対応ノートPC「dynabook」のデモンストレーションが行われていた。
展示された3台の84V型4Kテレビのうち、2台は4Kのオリジナル映像を流していたが、残り1台はBlu-ray Discの映像を4Kにアップコンバートして出力していた。4K対応のコンテンツが普及するまでは、従来のフルHD映像をいかに高画質に4Kテレビへ映し出すかがカギになる。今回お披露目した第2世代の4Kテレビでは、東芝が得意とする超解像処理に加えて、4K対応映像エンジン「レグザエンジンCEVO 4K」をSoC化。高画質化処理のためのクアッドコアCPUとリアルタイム映像処理用デュアルコアCPUを搭載している。
「4Kは単にパネルを大きくすればいいというものではなく、4Kの情報量を出力する必要がある。レグザエンジンCEVO 4Kによって微細なテクスチャーやきらめく輝き感を復元することができ、従来のハイビジョンでも4Kならではの高精細な映像を楽しめる」(東芝ブース担当者)。
CEATEC開催の前週となる2012年9月27日に84V型の4Kテレビ「KD-84X9000」を発表したソニーは、その大画面と高精細さを生かしたデモンストレーションを行っていた。
ハイビジョンがテレビの大画面化を後押ししたのは記憶に新しい。SD画質では大画面化しても単に映像を引き伸ばしただけになってしまうが、映像が高精細になればより大画面で楽しみたくなる。ハイビジョンの4倍の情報量を持つ4Kテレビでは、ハイビジョンで主流の画面サイズだった30〜50インチからさらに大画面へとシフトするのではという家電各社のもくろみがある。
3840×2160画素という4Kテレビの高精細さをアピールする展示として、新聞を画面に表示して細かい文字の表現力を従来のハイビジョンと比較したり、デジタルカメラで撮影した高精細な写真画像を家庭用ゲーム機の「PlayStation 3」で表示するデモンストレーションが行われていた。
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