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レーザーを電力に変換、34%の効率を実現光給電

京セミは、レーザー光を、光ファイバを介して電力に変換するデモンストレーションを行った。変換効率は34%。電気的に完全に絶縁できるので、EMI(電磁干渉)が強い環境下での電力供給に適しているという。

» 2013年10月22日 14時49分 公開
[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 京セミは「InterOpt 2013」(2013年10月16〜18日、パシフィコ横浜)で、光給電コンバータIC「KPC8-T」のデモを行った。具体的には、波長が1300〜1600nmのレーザー光を電力に変換し、小型の風車を動かすというもの。

 KPC8-Tは外形寸法が1mm角で、8個の受光面が直列に並んでいる。光ファイバの中を通ったレーザー光が受光面に当たり、電力に変換される。電気的に完全に絶縁できるので、銅線ケーブルなどのメタル線では困難だった防爆対策が必要なプラント内や、EMI(電磁干渉)が厳しい環境下での給電に適しているという。

 KPC8-Tの出力は最大3V、20mAで、変換効率は34%を達成している。量産は、今後開始する予定だ。KPC8-Tと光ファイバを合わせた形態で販売する。価格は要問い合わせ。まずはセンサーやマイコンの駆動の用途に向ける。

デモの構成。レーザー発生装置と、同装置用の電源が画像の右側に見える。レーザー発生装置から光ファイバを介してレーザー光が進み、KPC8-Tに届いて電力に変換される。変換した電力は、電線を通って風車に供給されている(クリックで拡大)
光ファイバの先端。端子が出ている銀色の部分が「KPC8-T」である(クリックで拡大)
KPC8-Tを利用するときの構成図。京セミの担当者は「メタル線を光ファイバに置き換えることで、ノイズ耐性を上げることができる」と説明する(クリックで拡大)

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