現在、世界では13億人もの人々が、電気のない環境で暮らしている。このような地域に住む人々の多くは、危険な上にコストも高い石油ランプを使っている。電気を使うことができなければ、貧困から脱出することも難しい。オランダのOff-Grid Solutionsは、この世界的な社会問題の解決に向けて、シンプルな太陽光発電器「WakaWaka LEDランプ/充電器」を開発した。
“WakaWaka”とは、スワヒリ語で「明るく輝く」という意味である。
同社によると、小型の太陽光発電装置であるWakaWakaは、実質的にあらゆる種類の携帯電話機(またはスマートフォン)や小型電子機器を、2時間以内に充電することができるという。そして、60時間以上にわたって光を供給することが可能だ。また、充電器のカバー上に太陽光パネルが搭載されていて、太陽光下に8時間置けば再充電を完了できるという。
Novasentisは、EMP(Electrical-Mechanical Polymer)アクチュエータを搭載した新型キーボードを発表した。同社は、「この世界最薄のキーボードが、分厚い既存のキーボードを置き換えていくだろう」と主張する。
Novasentisはもともと、新しい強誘電体材料の開発を手掛けてきた。EMPは、ポリマー鎖が内部で再編成して物理的移動を生じさせる、特殊な電気活性高分子である。同社によると、「こうした特有の材料挙動を利用することにより、優れた伸張性と弾力性だけでなく、高い張力耐性と圧力耐性を備える製品を実現できる」という。
Novasentisは、Texas Instruments(TI)と協業関係を構築しており、TIがEMP圧電性高分子材料を動作させるドライバICを製造するという。
上の写真は、NovasentisのVictor Hsia氏が手のひらに乗せて披露したアクチュエータである。新型キーボードは、厚みがわずか1.5mmだが、触覚装置や音響効果を搭載していて、触覚フィードバックを与えるユーザーエクスペリエンスを提供できるという。同社は現在、厚みが1mm以下という、より薄いキーボードの開発に取り組んでいるところだ。
Novasentisは2013年の秋に、投資ラウンドのシリーズBで、韓国Samsung Venture Investmentと中国Chengwei Capitalから800万米ドルを獲得している。
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