ガレージのドアの開閉装置や洗濯機、煙探知機。こうした機器はクラウドに接続することができるため、モノのインターネット(IoT)のエンドノードになり得る。M2Mやクラウド向けのソフトウェアプラットフォームを手掛けるArrayentのCEOであるShane Dyer氏は、今日大きな話題になっているIoTをめぐる議論から、コスト、信頼性、拡張性、セキュリティといった問題が抜け落ちていると説明した。
Dyer氏は「われわれの目標は、“モノをモノのままにしておく”ことだ。あらゆる機器は、リアルタイムクロックを搭載し、Linuxで動作することができる。だが、そうすることが必要なわけではない」と話す。
Arrayentは、機器をインターネットに接続する際の複雑なハードウェア/ソフトウェアの関連処理を、仮想化技術を用いることで最小限に抑えられるという。Dyer氏は、「演算処理能力、ソフトウェア、ユーザーインタフェースなどをやたらと搭載して“スマートな機器”にするのではなく、機器をあるがままの物体にしておいてはどうか。仮想化技術では、コンピューティング処理のほとんどをクラウドに実装することができる」と提案する。
だが、他のミドルウェアメーカーも、家庭の照明器具のスイッチを遠隔でオン/オフするといった、似たような製品を出している。これについてDyer氏は、「当社の差異化ポイントは拡張性にある」とした上で、「当社はChamberlainやFirst AlertからMaytag、Whirlpoolまで、多くの有名家電ブランドと協業している」と述べた。
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