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10体のロボットがボールに乗りながら踊る「村田製作所チアリーディング部」発足ムラタロボット4代目

村田製作所はロボット「村田製作所チアリーディング部」を発表した。10体のロボットからなる“部”はボールにのりながら、鮮やかなフォーメーションダンスを披露する。

» 2014年09月25日 18時19分 公開
[MONOist]
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 村田製作所は2014年9月25日、「ムラタセイサク君」「2代目ムラタセイサク君」「ムラタセイコちゃん」に続くロボット「村田製作所チアリーディング部」を発表した。同年10月7日より開催されるIT・エレクトロニクス総合展示会「CEATEC JAPAN 2014」の同社ブースにて披露する。

 「村田製作所チアリーディング部」は自転車運転ロボ「ムラタセイサク君」(初代は1991年、2代目は2005年)、一輪車ロボット「ムラタセイコちゃん」(2008年)に続く同社4代目のロボットで、6年ぶりの新型。“部”の名前が示す通り、10体のロボットによるフォーメーションダンスを披露するグループで、それぞれのロボットはボールの上でバランスをとりながら全方向に移動する。

photo 「村田製作所チアリーディング部」
photo ボールの上で上手にバランスをとる部員
photo 背面

 自転車、一輪車、今回はボール乗りと難易度を上げてきたバランス制御のために“部員”は本体内に3つのジャイロセンサーを搭載し、360度全方位での姿勢制御を行う。静止状態で、横から軽く押す程度の力を加えても転倒することなく、上手にバランスをとり続ける。

横から押してもボールから落ちることなく、バランスをとり続ける

 10体が協調して行うフォーメーションダンスのためには、「位置の把握」と「相互協調の仕組み」が必要だ。位置把握のためには5つの超音波と4つの赤外線センサーを備え、各個体はステージ上の現在地を正確かつリアルタイムで把握する。把握した位置は920MHz帯の無線モジュールによって制御システムへ送られ、京都大学松野研究室との共同開発による衝突防止や相互距離維持などの群制御技術によって、グループで上手に踊ることを可能にしている。

10人が織りなす、「村田製作所チアリーディング部」のフォーメーションダンス

 “部員”のサイズは身長36cm、体重1.5kgと大きめのペットボトル位の大きさ。移動速度は秒速30cm、可動範囲は4×4m、搭載バッテリーによる稼働時間は約1時間だ。秒速30cmの移動速度は「歴代最速」だという。

 技術的にはジャイロを用いた姿勢制御や、超音波/赤外線センサーによる自己位置測定など、最先端技術の結晶というよりも既存技術の組み合わせが重視されており、大学との共同開発も同社ロボット製作において初めてのことだ。「新ロボットは技術として最先端であることを示すより、“組み合わせ”で有用なものを提供できることを示したい」(同社 広報室企業広報課 担当課長の吉川浩一氏)

photo 部員の“年齢”は「好奇心旺盛な小学校高学年」

 また、同社 執行役員技術開発本部副本部長 同本部新規プロセス開発センター長の小島祐一氏は同社の強みとして、「最先端の研究開発」「グローバルネットワーク」「顧客、パートナーとの長期的な信頼関係」の3点を挙げ、自社によるロボットビジネス参入については「考えておらず、あくまでも支援」という従来通りのスタンスであることを協調した。

photo 2代目ムラタセイサク君と並んで
photo こちらはムラタセイコちゃんと並んで

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