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高精度パワーアナライザ市場にキーサイトが本格進出、オシロ機能を統合テスト/計測(1/2 ページ)

キーサイト・テクノロジーは、精度の高いパワー測定機能とオシロスコープの波形解析機能を、1つのコンパクトな筐体に収めたマルチタッチ方式パワーアナライザ「Keysight IntegraVision」を発表した。

» 2015年01月30日 09時50分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 キーサイト・テクノロジーは2015年1月30日、精度の高いパワー測定機能とオシロスコープの波形解析機能を、1つのコンパクトな筐体に収めたマルチタッチ方式パワーアナライザ「Keysight IntegraVision」を発表した。インバータ/コンバータ装置およびこれらを応用したUPS装置やEVなど電力変換システムの効率評価用途に向ける。

 同社はこれまで、パワーエレクトロニクス向けに、パワー半導体の特性を測定するパワーデバイスアナライザ/カーブトレーサ「B1505/6A」、パワーモジュールの設計用途に向けたオシロスコープおよびパワー解析ソフトウェア、あるいは最終評価を行うためのAC/DC電源や電子負荷などを手掛けてきた。今回、電力変換システムの領域に向けたパワーアナライザ市場に本格進出することになった。

 IntegraVisionは、2チャネル対応の「PA2201A」と4チャネル対応の「PA2203A」の2モデルを用意している。いずれも、高い測定精度が要求されるパワーアナライザの機能を維持しつつ、負荷変動発生時の過渡現象などを解析するためのオシロスコープ機能も1台に統合した。

マルチタッチ方式パワーアナライザ「Keysight IntegraVision」の外観

 例えば、パワー解析においては、ACやDCの電力消費、電力変換効率、あるいは周波数や位相、高調波など一般的なAC電力パラメータを、全て0.05%の基本確度と、16ビットの分解能で測定することができる。これにより、待機状態の漏れ電流など微小なパワー測定を高い精度で行うことができ、電力効率のさらなる改善が可能となる。

 一方、電圧や電流、電力の波形解析と、電源投入時や負荷変動発生時の過渡現象を解析するには、オシロスコープ機能が有効である。サンプリングスピードは5Mサンプル/秒と高速で、周波数帯域幅が2MHzのため、インラッシュ電流などの波形も捉えることができるという。

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