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後発で日本参入したセルラーモジュールベンダーの勝算ビジネスニュース 企業動向(1/2 ページ)

無線モジュールを手掛けるTelit Wireless Solutions(以下、Telit)は、このほど主力のセルラーモジュールが日本国内の通信事業者認証を取得したことなどから、日本市場に本格参入した。国内外のベンダーが既に多く存在する日本のセルラーモジュール市場で、独自性を発揮して、2〜3年後に売上高20億円以上のビジネス獲得を狙う。

» 2015年02月13日 12時55分 公開
[竹本達哉EE Times Japan]

 無線モジュールを手掛けるTelit Wireless Solutions(以下、Telit)は、このほど主力のセルラーモジュールが日本国内の通信事業者認証を取得したことなどから、日本市場に本格参入した。「自動車や民生機器、さらにはIoT(モノのインターネット)全般をターゲットにして、2〜3年後に日本国内で20億円以上の売り上げを目指す」(同社アジア太平洋地区マーケティングディレクター KyungJun Lee氏)とする。

積極的な企業買収で事業領域を広げる

 同社は、1986年に創業したイタリアに本社を置く企業で、20年ほど前からM2M向けの携帯電話通信(セルラー)モジュールを主力に手掛けながら、積極的な企業買収を行い事業領域を拡大。CDMA技術の取り込みを狙い韓国の通信モジュールベンダーや、米国のGNSS(全地球的航法衛星システム)モジュールベンダー、さらにはNXPセミコンダクターズからスピンアウトした自動車向け通信ボード/モジュールベンダー(ATOP社)などを買収してきた。

Telit Wireless Solutionsの概要 (クリックで拡大) 出典:Telit Wireless Solutions

 その結果、「2013年の年間出荷数はおおよそ1300万個で、恐らく2014年は1500万個に達した見込み。M2M向けセルラーモジュール市場における数量ベースでの世界シェアは30%超で、最も多くの数のモジュールを提供しているベンダーだと自負している」(Lee氏)とする。そして、「自動車、そしてIoTに重点を置いた投資をさらに強化し成長を継続する方針。その一環として、自動車分野で強い地位を築き、IoTでも先行されることが予想される日本市場での事業規模拡大を狙う」と日本進出の理由を語る。

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