IoT(モノのインターネット)の実用化については、さまざまな課題が既に挙げられている。今回は、主にネットワークプロバイダ側から見た問題点を7つ、紹介しよう。
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IoT(モノのインターネット)は、既存のインターネットインフラを使ってデバイスを接続することにより、もっと豊かでスマートな生活を人々にもたらす可能性を秘めている。IoTの実装によってもたらされるメリットとしては、ウェアラブル機器やコネクテッドコンピューティング、ユビキタスネットワーク、リアルタイムネットワーク情報、リソースの最適利用などが挙げられる。
しかし現在、ネットワーク上で相互接続されるデバイスの数が劇的に増加していることを受け、ネットワークサービスの開発が複雑化している。さらに、こうしたネットワークの管理業務も大規模になる一方だ。
ネットワークサービスプロバイダは、こうした新しい変化によって受ける影響を予測するとともに、自社が提供するネットワーク上のコネクテッドデバイスが増大する事態に備える必要がある。ネットワークオペレータは現在、ネットワーク上で増え続けるデバイスを監視・管理しなければならないという、困難な課題に直面している。また、特に顧客ロイヤルティーやブランド認知がかかわる問題でもあるため、自社のサービスをビジネスクラスのSLA(サービス品質保証)に準拠させることの重要性が高まっている。
IoTの台頭により、オンラインで伝送されるデータ量が爆発的に増大するとみられている。IoTネットワークの開発はますます複雑化していくだろう。M2M/IoT機器メーカーにとっては、データトラフィックの増加に伴い、ネットワークの監視業務も複雑化の一途をたどっていくことになる。
データ量だけでなく、インターネットに接続される機器の数も飛躍的に増加している。現在既に不足している状態にあるIPv4アドレス空間が、使用できなくなる可能性もある。このため、IPアドレスの数を拡張させたIPv6への対応は必須だ。だが、IPv4ベースのアプリケーションに対するコネクティビティも求められるようになるだろう。
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