ホワイトハウス敷地内にドローンが墜落したり、ドローンに銃を取り付けて発砲したりと、米国ではドローンに関連するトラブルが多く取り沙汰されている。専門家たちは、ドローンを制御するためには、いずれは専用の周波数帯が必要になるだろうとしている。
無人航空機(ドローン)は、「無人機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)」という言葉が示すとおり、自律的に飛行することが求められる。しかし、これが非常に難しい。
現在、規制当局やドローンメーカーにとって、未解決のまま残っている課題が2つある。それは、
EE Timesが2015年7月9日(米国時間)に開催した「Radio Show」では、ドローンに関する討論が行われた。この中でパネリストたちは、商用ドローンの前途に何が待ち受けているのかについて議論を展開した。
商用ドローンに関して定められた現行の規則案(米連邦航空局[FAA]が2015年2月に提示)によれば、ドローンは、夜間および視野の範囲外の飛行を禁じられている。小型ドローンの商用利用を推進する「Small UAV Coalition」のエグゼクティブディレクタであるMichael Drobac氏は、Radio Showの中で、「さらに重要なのが、規則案では、“ドローンは、ドローン関連のプロジェクトに無関係の人々が存在する場所の上空を飛行してはならない”と定められているという点だ。これはつまり、大抵の場合、ドローンの商用利用が禁止されていることになる」と主張する。
皮肉なことに、ドローン関連の規則案は、“ロボット化”をまったく認めていないのだ。
Drobac氏は、「“無人システム”としていながら、何らかの形で人の手が常に介在するようなものだ」と指摘する。
ドローンに関する討論の中で、最も重要な懸念事項として挙げられたのが、ドローンとオペレータとの間をつなぐ通信回線である。重要なのは、ドローンには専用の通信周波数が必要なのか、それともWi-Fiや携帯電話ネットワークで十分なのか、という問題だ。
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