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8ビットPICマイコン向け新開発環境を発表TCP/IPやUSBなどの機能ライブラリを新たに用意(1/2 ページ)

Microchip Technology(以下、マイクロチップ)は、8ビットPICマイクロコントローラ(MCU)向けの新たな開発プラットフォームを発表した。最新のグラフカルプログラミング環境では、TCI/IPやシリアルブートローダなどの機能ライブラリを用意した。アプリケーション開発の期間を短縮することができる。

» 2015年09月15日 20時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 Microchip Technology(以下、マイクロチップ)は2015年9月15日、8ビットPICマイクロコントローラ(MCU)向けの新たな開発プラットフォームを発表した。最新のグラフカルプログラミング環境では、TCI/IPやシリアルブートローダなどの機能ライブラリを用意した。アプリケーション開発の期間を短縮することができるという。3種類の開発ボードも新たに用意した。

 同社の8ビットPIC MCUは、CPUコアから独立した周辺モジュール(CIP)を内蔵しているのが特長だ。このCIPを組み合わせることで、各種機能を自律的に実行させることができ、インテリジェントアナログモジュールと接続することも可能である。アプリケーションの開発は、同社が提供するグラフカルプログラミング環境「MPLAB Code Configurator(MCC)」を用いGUIベースで比較的容易に行うことができる。

 今回同社は、MCCの新バージョン3.0β版を開発しサポートを始めた。同社のウェブページから無償でダウンロードすることができる。正式版の提供は2015年11月になる予定だ。

 MCCバージョン3.0では、個々のCIPはもとより、複数のCIPを組み合わせた複雑な制御システムであっても、数回のマウスクリックで構成できるという。これに加えて、TCP/IPやカスタムLINドライバ、シリアルブートローダなどの機能ライブラリを新たにサポートした。静電容量式センシング「mTouch」やUSB、RFプロトコルといった機能ライブラリもこれから拡充していく予定だという。さらに、設計者の利用頻度が高い8/16ビットのコードスニペットやライブラリをMCCバージョン3.0に追加することで、統合と構成が容易に行えるソフトウェア開発キット(SDK)の出荷も予定している。

 現行のMCCバージョン2.xでは、周辺モジュールの設定や入出力端子の割り当てなどを画面上から簡便に設定することができた。ところが、周辺モジュールの組み合わせで構成する機能ブロックは、その組み合わせを設計者自らがプログラムで記述するか、機能ブロックそのものを外部から調達するしかなかった。MCCバージョン3.0では主な機能をライブラリとして用意することで、システム設計者の労力を軽減することができる。アプリケーションによっては、コードを記述することなく、表示画面上で必要な項目を設定するだけで、機能を実装することができるという。

アプリケーションの構成要素。MCCバージョン3.0では、主な機能ライブラリを事前に用意した (クリックで拡大) 出典:マイクロチップ
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