EETJ 「持続可能なものづくりパビリオン」は、200mmウェハーファブの有効活用がテーマとなっています。
中村氏 前回は「中古装置パビリオン」と呼ばれていた。今回は200mmウェハーファブに注目して、「持続可能なものづくりパビリオン」と変更した。IoT機器に向けた半導体チップの中には、200mmウェハーファブを有効活用した製造が期待されているからだ。必ずしも最先端技術が導入されているわけではないが、既に設備償却が終了している製造ラインであり、コストパフォーマンスも高い。日本企業が保有する200mmウェハーファブの生産能力を合計すると、世界中で最大規模となる。
200mmウェハーファブを活用する際には、最新の300mmウェハーファブで培ったクリーン度を高める技術や、スループットを向上させるための技術などを、既存の200mmウェハーファブに移転/導入し、アップグレードしていくことになろう。このためには、既設装置を改造して新たな機能を追加したり、アップグレードした装置を開発/販売したり、メンテナンスやフィールドサービスを強化したりすることが必要となる。装置産業において新しいビジネスの創出が期待できる。もちろん、IoT向け半導体デバイスの需要が増加すれば、業界全体の活性化にもつながっていくことになる。
200mmウェハーファブの活用については、MEMSセンサーの増産に向けて日本の大手部品メーカーが新設する計画を発表している。台湾の大手ファウンダリ企業も製造能力の増強を表明している。IoT業界のトレンドが、200mmウェハーファブの活用を後押しする原動力となろう。
EETJ INNOVATION VILLAGEは、日本において初めて行う企画となります。
中村氏 ベンチャーなどスタートアップ企業と投資家を結び付けるイベントである。会場内に専用エリアを設ける。そこで、高度な技術シーズを持った大学研究者や社内ベンチャーも含めたスタートアップ企業が、大手企業や主要なベンチャーキャピタルなどの投資家に対して、ショートプレゼンテーションやパネル展示を行う。資金調達だけでなく、技術提携やアライアンスパートナーシップに発展していけば、エレクトロニクス産業のさらなる発展にもつながる可能性もある。
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