アナリストのHandy氏は、「Samsungの製品も含め、どのNANDフラッシュが今後2年間で広く普及するのかを判断するには、まだ時期尚早ではないだろうか。これまで、チャージトラップ方式を採用したNANDフラッシュの製造を製造を長期間にわたって成功させているのは、Spansionだけだ。同社の出荷量(ビット換算)全体に占めるチャージトラップ方式の割合は、80%を超える」と述べている。
同氏は、「Micron製品のメモリ密度と、既存のプレーナ型NANDフラッシュのメモリ密度の比率は4対1であることから、Micronには、新製品の開発に多額の資金を投じても利益を生み出す余裕があるといえる。ただし、新工場の設立に相当するような投資が必要になる可能性もある」と述べる。
さらに同氏は、「Micron製品は、メモリアレイの下に制御回路を実装するという、Matrix Semiconductorが数年前に開発した技術を用いることで高密度を実現している。Matrix Semiconductorのこの技術は、SanDiskをはじめとする数社の企業によって採用されている」と付け加えた。
Harari氏は、「Micronは、このようなチップの開発を積極的に進めている。利益を生み出せるかどうかは別問題としているようだ」とみている。
同氏は、インターコネクトの点で課題を抱えるSamsungについて、「Samsungが考えている技術を実装するのは難しい。だが、3Dの優れた点は、32層の積層がうまくいく方法をいったん見つければ、それを応用して64層にも128層にも積層できるところだ。ただし、もちろん投資は増えるだろう」と付け加えている。
【翻訳:田中留美、滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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