では、ここからは、人身事故による自殺は、一体どのくらい発生しているのかを、内閣府が発行している「自殺対策白書」から見てみます。
自殺の中でも、「首つり」は、最もポピュラーな自殺方法で、全体の半分以上(65%)を占めています。比して、「飛び込み」は2.3%と比較的マイナーな自殺方法です(ちなみに「飛び込み」の対象は、鉄道だけではなくトラックなどもあるようですが、ニュースヘッダ数などの比較から、暫定的に、ここでは鉄道の「人身事故」と見なすことにします)。
さて、この「人身事故」が、一年間でどのような変動をするのかを調べてみました。
これはGoogleトレンドを使って、1年間で「人身事故」という文字が出てきたニュースヘッドラインの数を、1週間単位に分けて、過去10年間分を平均したものです。
このグラフを作って見た瞬間、私は違和感を覚えました。
自殺にはいろいろな原因がありますが、なんだかんだ言って、その中でも大きい要因は「金」です。
借金、経営難、不渡りなどですが、これらは、年末(12/31)、または年度末(3/31)あたりで、にっちもさっちも行かなくなり……という経緯をたどることが多いのです(この辺の話は、かつて銀行員で融資を担当していた嫁さんに聞いた)。
「人身事故」が、3月に減って、5〜6月に上昇し、また8月に下降する、というのは、どう考えても、普通の社会人の行動としては違和感があるのです。
―― 一体、誰が人身事故を発生させているのか?
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