まずは、人身事故の検討に入る前に、わが国の自殺の状況を全体的に把握してみましょう。
とはいっても、自殺研究は既に長い間、多くの人によって行われて分野でもありますので、ここでは、私の独自の視点から全体把握を行ってみます。
わが国は長い間(10年以上)、年間3万人の自殺者を出してきたという実績があります。
最初は、この「年間の自殺者3万人」の意味について考えます。
「3万人」と言われると、確かに『おおっ!』と、その数の大きさにビックリしますが、しかし実際のところ私は(そして多分あなたも)、この「3万人」の数の意味(または意義)は理解できていないと思うのです。
なぜなら、私は「2万人」と言われても「1万人」と言われても、逆に「10万人」と言われても、やっぱり、同じように『おおっ!』と言うと思うんですよ。
つまり ―― 3万人という数字の意味が分からん
なお、年間自殺者3万人の時代は、1998年から13年間続きました。平成24年(2012年)以降は自殺者数が徐々に減り、ようやく今、「3万人時代」の前の水準に戻りつつあります。
なお、男女比を調べてみたところ、「男は自殺しやすい」ようです。これは日本だけではなく世界共通の傾向として見られます男は(後述)。
ところで、(今回調べるまで気が付かなかったのですが)、自殺による死者数は、全ての年間死者数に対して小さいです。大体、100人中2人くらいです。
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