88Q2112を用いると、解像度720p、フレームレート30フレーム/秒(fps)で撮影されたカメラの映像データを非圧縮で伝送することが可能で、最大4K解像度をはじめ、複数のHD動画ストリーミングに対応できるという。100Mビット/秒で伝送する複数のデータを束ねて送信することが可能となる。シングルペアのワイヤハーネスを選択することもでき、ネットワークシステムの軽量化とコスト低減を実現することができる。
Tan氏は、車載向けでギガビットイーサネットの導入が期待される用途の一例として、「車載インフォテインメント」と「ADAS(先進運転支援システム)−リアビュー」を挙げた。車内LANをギガビットイーサネットへ移行することにより、4K映像の高速伝送や、自動運転対応の車両コスト低減などが可能になるという。これ以外にも、ソフトウェア更新時のダウンロード、車両に取り付けたセンサーやECU情報のアップロードなどにも有用だとみている。
マーベルは、OEM各社が車載向けギガビットイーサネット対応システムを早期に開発/市場投入できるよう、1000BASE-T1の開発プラットフォームも用意している。このプラットフォームには、88Q2112や88Q1010、車載グレードのAVB7ポートスイッチIC「88EA6352」、10/100/1000BASE-T PHYトランシーバーIC「88EA1512」などが搭載されている。また、TE Connectivity(TE)製の車載用イーサネット向けモジュラー式拡張可能コネクター「MATEnet」を採用した。ギガビットイーサネットに対応した車載インフォテインメントやADAS、ECU(電子制御ユニット)などの早期開発が可能になるとみている。
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