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初代ファミコンとクラシックミニのチップ解剖で見えた“半導体の1/3世紀”この10年で起こったこと、次の10年で起こること(11)(1/3 ページ)

家庭用テレビゲーム機「任天堂ファミリーコンピュータ」の発売からおおよそ“1/3世紀”を経た2016年11月にその復刻版といえる「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が発売された。今回は、この2つの“ファミコン”をチップまで分解して、1/3世紀という時を経て、半導体はどう変わったのかを見ていく。

» 2016年12月20日 11時30分 公開

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ファミコンの復刻&小型版「クラシックミニ」

 2016年11月10日、任天堂から家庭用テレビゲーム機「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」が発売された。往年の「任天堂ファミリーコンピュータ」、いわゆる“ファミコン”のゲームソフト「30タイトル」が予め収録されたHDMI出力のゲーム機である。発売後しばらくは軒並み品切れ状態が続くほどであった。

 筆者が代表を務めるテカナリエでは、発売早々にニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータを入手。実際にゲームを少し楽しんだ後、分解を行った。今回、ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ(以下、クラシックミニ)とともに、おおよそ1/3世紀前の1983年にデビューした初代ファミコンの分解も行った。ファミコンは、PCやスマートフォンのなかった時代の身近なコンピュータの1つであった。

初代ファミコンと比較

 図1は、初代ファミコンとクラシックミニを並べた様子である。

図1:1983年発売の任天堂ファミリーコンピュータと2016年発売のニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ (クリックで拡大) 出典:テカナリエレポート

 クラシックミニは復刻版的要素が強い商品で、小型になったとは言え、筐体の基本デザインはほぼ同じだ。初代機はゲームソフトをカートリッジ(カセット)として提供したのに対して、クラシックミニは予め本体内部のストレージにゲームソフトが内蔵されているので、カートリッジ差し込み口のフタは開閉できないものになっている。

 実際にゲームをプレイしてみると、コントローラーの小ささが気になった。本体を小型化したのは良いがコントローラーまでも小型化した点はややマイナスポイントに受け取るユーザーもいるだろう。画面出力はHDMIになって、現在のほとんどのディスプレイに簡単に接続でき、ちらつきや歪みもなく安定した画像でゲームを楽しめた。

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