パナソニックは、接合強度が要求される車載向け部品実装などの用途に向けて、低温硬化性の「二次実装アンダーフィル材」を開発、量産を始めた。
パナソニックは2017年2月、低温で硬化する「二次実装アンダーフィル材」を開発し、量産を始めると発表した。接合強度が要求される車載向け部品実装などの用途に向ける。
新製品は、基板に部品を実装した後に、その周囲に塗布し硬化させることで接合強度を高める補強材である。従来品は80℃硬化でガラス転移温度(Tg)は100℃であった。これに対して今回は、独自の樹脂設計技術により、80℃で硬化しTgが140℃以上という材料特性を実現した。
このため、車載用途の電子部品実装に求められるような厳しい利用環境でも、高い信頼性を実現することができる。この材料は、150℃10分間でもTgは140℃を上回っており、短い硬化時間を要求する用途にも対応することができるという。
新製品は、低温時においても高いTgを実現できる反応性制御技術を採用している。これにより、他部材との熱収縮差が小さく、従来技術に比べてはんだボールにかかるストレスを58%も低減できるという。
ミリ波レーダーの部材などで用いられる金バンプなどの実装補強にも適している。金バンプはバンプ間の距離が短く、接合面積も小さい。このため、従来は温度サイクル試験で接合面の剥がれやクラックが発生し、それが原因で不具合が生じることもあった。新製品は高い流動性を確保し、金バンプなどとの密着性に優れているため、間隔の狭い実装であっても高い信頼性を実現できるという。
新製品は、車載カメラモジュールやミリ波レーダーなどの車載通信モジュール、車載ECUなどにおける電子部品の実装補強の用途に向ける。
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