Wind River(ウインドリバー)が、コネクテッドカーや自動運転車向けに3つの車載ソフトウェアを発表した。OEMにセキュアな車載ソフトウェアを提供することで、コネクテッドカーや自動運転車の早期実現を目指すという。自動運転については、レベル3〜5まで視野にいれている。
Wind Riverは2017年5月17日、同社の車載向けソフトウェアソリューションについての説明会を開催した。当日は米国本社コネクテッドカー事業部プロダクトマネジメント統括のアラヴィンド・ラトナム氏が来日し、コネクテッドカーや自動運転車の開発に対するソフトウェアプロバイダーの役割について語った。
ラトナム氏によると、コネクテッドカーや自動運転車の開発が進む昨今、車載ソフトウェアの重要性が大いに高まっているという。同氏はこの変化について、「1970年代は車の製造コストの大部分をハードウェアが占めていた。だが、2025年には製造コストの50%がソフトウェアに割かれるようになる」と、調査会社であるLux Rsearchの資料を引用して説明した。
このように車載ソフトウェアの重要性が増す中、自動車業界のサプライチェーンの様相も変化の途上にあるそうだ。かつては半導体メーカー、ティア1、自動車メーカー(OEM)の順に流通するのが普通で、「まるでソフトウェアメーカーは脇役のようだった」(ラトナム氏)。だが、これからの時代はソフトウェアメーカーがティア1やOEMと直接取引するようになるという。
Wind Riverは既にOEMとの直接のやり取りを始めている。ラトナム氏はその理由について、「コネクテッドカーや自動運転車の分野で、OEMは車載ソフトウェアに関するサポートが必要だ。コネクテッドカーや自動運転車に占める車載ソフトウェアの重要度は、これからますます高まっていく。直接OEMに車載ソフトウェアを提供し、コネクテッドカーや自動運転車の実現を加速させるのがわれわれの使命だ」と述べた。
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