米調査会社のGartner(ガートナー)は2018年1月4日、2017年の半導体メーカー別売上高ランキング(上位10社)を発表した。
米調査会社のGartner(ガートナー)は2018年1月4日(米国時間)、2017年の半導体メーカー別売上高上位10社を発表した。首位は、Samsung Electronics(サムスン電子)で、2位は1992年以来首位を維持してきたIntel(インテル)となった。
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Gartnerによると、2017年の世界半導体売上高は4197億米ドルで、2016年に比べ22.2%増加したという。特にメモリは2016年比64%増の売り上げ伸長を記録し、2017年半導体売上高全体の31%を占めたという。Gartnerでは、メモリ売上高が急成長した要因として「供給不足により価格が高騰した」と挙げ、NAND型フラッシュメモリは17%、DRAMは44%、価格が上昇したとしている。
メモリ価格の高騰を受け、半導体メーカー別ランキングもメモリメーカーが軒並み順位を上昇させた。特にSamsungは、2016年比52.6%増の売上高成長を達成し、市場シェア14.6%で、Intelを交わし、初の首位に立った。
2017年 順位 |
2016年 順位 |
メーカー名 | 2017年 売上高 |
2017年 市場シェア (%) |
2016年 売上高 |
2016〜2017年 売上高伸長率 (%) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | Samsung Electronics | 61,215 | 14.6 | 40,104 | 52.6 |
2 | 1 | Intel | 57,712 | 13.8 | 54,091 | 6.7 |
3 | 4 | SK Hynix | 26,309 | 6.3 | 14,700 | 79 |
4 | 6 | Micron Technology | 23,062 | 5.5 | 12,950 | 78.1 |
5 | 3 | Qualcomm | 17,063 | 4.1 | 15,415 | 10.7 |
6 | 5 | Broadcom | 15,490 | 3.7 | 13,223 | 17.1 |
7 | 7 | Texas Instruments | 13,806 | 3.3 | 11,901 | 16 |
8 | 8 | 東芝 | 12,813 | 3.1 | 9,918 | 29.2 |
9 | 17 | Western Digital | 9,181 | 2.2 | 4,170 | 120.2 |
10 | 9 | NXP | 8,651 | 2.1 | 9,306 | ▼7 |
その他 | 174,418 | 41.6 | 157,736 | 10.6 | ||
合計(市場全体) | 419,720 | 100 | 343,514 | 22.2 | ||
出典:Gartner |
一方のIntelも、「データセンター向けプロセッサで6%増、PC向けプロセッサで1.9%増の売り上げ増を示した」(Gartner)とし、2016年比6.7%増の増収を達成している。
なお、Gartnerでリサーチバイスプレジデントを務めるAndrew Norwood氏は「Samsungのリードは、砂の上に作られている」と、SamsungとIntelの首位交代は一時的な現象であるとことを示唆。同氏は「メモリ価格は2018年に下落する。まずNANDフラッシュで、ついで2019年に中国でのメモリ生産能力の増加によりDRAMで価格が下落するだろう」とする。また同氏は、Qualcomm(クアルコム)によるNXP Semiconductorsの買収、さらにBroadcom(ブロードコム)によるQualcommの買収が成立した場合、「Samsungのメモリ売上高が予想通り減少すれば、2019年のメモリ価格下降期に3位に転落する可能性がある」と言及している。
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