前述したように、“産業用ロボット密度”が最も高いのは韓国である。その背景には、LCD(液晶ディスプレイ)、メモリチップ、自動車といった分野において、産業用ロボットの導入数がかなり大きく伸びたことがあるという。自動車産業自体が極めて高度に自動化されており、韓国の同産業での産業用ロボット密度は2145台、米国は1261台、日本は1240台となっている。
世界中で稼働する産業用ロボットの数は、2018年から2020年にかけて、年平均で15%ずつ増加していく見込みだ。米国では2010年以降、産業用ロボットの数が増加し続けている。その主な原動力は、海外市場での米国の産業競争力を高めるため、生産自動化が推進されていることである。オンショア生産を維持するためと、海外に移転させていた生産拠点を米国内に戻すための両方に資金が投じられており、そのようなトレンドは特に自動車分野で顕著だという。米国で利用されている産業用ロボットのほとんどが日本、韓国、欧州から輸入されたものだ。
IDCのロボット関連のアナリストらによると、今後数年間で、産業用をはじめとするロボットに新たな能力がもたらされるという。IDCは「Top 10 Worldwide Robotics Predictions」というレポートの中で、2020年には、新たに導入された産業用ロボットのうち45%が、予測解析、健康状態の認知、自己診断、ピアラーニング、自律的な認知などのインテリジェント機能を少なくとも1つ備えるようになると予測している。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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