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ADI、小型μModule昇圧レギュレーターICを発売広い入出力電圧範囲で動作

アナログ・デバイセズ(ADI)は、入出力電圧範囲が広いμModule昇圧レギュレーターIC「LTM4661」を発売した。小型かつ薄型パッケージで供給されるため、実装する基板の占有面積を極めて小さくできる。

» 2018年04月13日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 アナログ・デバイセズ(ADI)は2018年4月、小型かつ薄型パッケージに実装したμModule昇圧レギュレーターIC「LTM4661」を発売した。光学モジュールや電池で駆動する機器、小型DCモーターなどの電源用途に向ける。

6.25×6.25×2.42mmのBGAパッケージを採用

 LTM4661は、スイッチングDC-DCコントローラーやMOSFET、インダクターおよび、周辺部品などを、外形寸法が6.25×6.25×2.42mmのBGAパッケージに集積した。周辺に数個のコンデンサーと1個の抵抗を外付けするだけで、電源回路ブロックを設計することができる。

LTM4661の構成 出典:アナログ・デバイセズ

 その上、今回の電源ソリューションを用いると、実装するプリント基板の占有面積は、片面基板で最大1cm2、両面基板であれば最大0.5cm2とわずかなスペースで済むという。起動時の入力電圧範囲は1.8〜5.5Vである。起動後は最小0.7Vの入力電圧で動作させることができる。

 出力電圧は、抵抗を外付けすることにより、2.5〜15Vと広い範囲で設定することが可能となっている。入力3.3Vで出力5Vの設定では、出力電流として最大4Aを、3.3V入力で出力12Vの条件だと最大0.7Aを、それぞれ連続して供給することができるという。電力変換効率は、入力3.3Vで出力5Vの場合に92%を達成している。

 内部のスイッチング周波数は1MHzで、0.5M〜1.5MHzの外部クロックに同期させることも可能である。また、1MHzのスイッチング周波数とデュアルフェーズシングル出力アーキテクチャを採用。入力変動や負荷変動に対して、高速トランジェット応答を実現しており、出力リップル電圧を大幅に低減した。

 この他、動作モードは、「バーストモード(Burst Mode)」「強制連続モード」「外部同期モード」の3種類を用意した。バーストモード動作時の自己消費電流は25μAである。強制連続モードあるいは外部同期モードに設定すると、スイッチングノイズの干渉を最小限に抑えることが可能となる。

 また、シャットダウン時の出力切断機能や、起動時の突入電流制限機能を内蔵した。短絡保護や過電圧保護、加熱保護などの機能も搭載した。動作温度範囲は−40〜125℃である。米国での価格は、1000個購入時の単価が6.98米ドルより、となっている。

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